審査時に勤め先への在籍確認がないクレジットカードはある?

「在籍確認って会社の電話で何を聞かれるんだろう・・・」「在籍確認で変な噂が会社に広まったら嫌だな・・・」と、なんとなく不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
クレジットカード会社から会社に電話がかかってくるって、ちょっと心配になりますよね!
でも、在籍確認についてちゃんと知れば、実は全く不安に感じなくても大丈夫ということがわかっていただけると思います。
この記事では勤め先への在籍確認がないクレジットカードはあるのか?在籍確認を避けることはできる?在籍確認の電話に自分が出られなかったときはどうなる?などなど、クレカ審査時の在籍確認についてまとめました。
不安の解消にもつながると思いますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
クレジットカード審査の在籍確認とは?
クレジットカードは本人に安定した収入がある人が申し込みできるものなので、申し込みの際には勤務先名・住所・電話番号などを申告することになります。
しかし中には、クレジットカードの申込書に架空の会社を装って申し込みをしたり、仕事をしていないのに適当な会社名を記入する人もいます。
このようなトラブルを防ぐために、審査の過程において実際に勤めていることを確認するために、申告があった会社電話番号に実際に電話をかけることを「在籍確認」と言います。
在籍確認がないクレジットカードもあるの?
在籍状況は必ず確認されそうな気もしますが、実はそんなこともないんです。
近年では電話在籍確認も行わず収入証明書の提出も不要なクレジットカードも増えていて、「必ず電話在籍確認をする」という時代から「必要な人にだけ在籍確認をする」という感じに変わってきています。
実際、筆者が2018年にクレジットカードを作ったときも、家族が2018年とつい最近カードを作ったときも在籍確認は行われませんでした。
なぜ在籍確認が不要になったの?
在籍確認は申告した勤務先に実際に勤めていることを確認するためのものですが、以前にクレジットカードを作ったことがある人なら、その時にも会社名を申告しているはずです。
こういった情報は信用情報機関に登録されているので、クレジットカード会社の方で信用情報機関に照会をかけて確認すればわかることになります。
そのため信用情報機関に記録されている勤務先と現在の勤務先が変わっていなければ何度も電話をかけて確認する必要はないんです。
ただし会社名は変わっていなくても、延滞があってクレヒスが悪いなど気になる点があると電話がかかってくることはありますし、在籍確認は審査の一環になるので、「ウチは電話在籍確認を行いません!」と堂々と宣伝しているようなクレジットカードはまずないでしょう。
スピード審査が求められる時代
クレジットカードの中には即日発行が可能とうたっているものもあります。ここまで早くなくても、1週間程度で郵送してもらえるカードもたくさんあります。
こういったスピード発行を実現するには、審査もスピード重視で行う必要があります。
クレジットカードの審査は「スコアリング」という採点方式で機械が行います。
その人の信用情報や属性を数値化して、基準よりも点数が高ければ審査に通過できるという感じになるので、申込書を人間が目で読んでひとつひとつ判断しているわけではないんです。
信用情報機関と審査する機械の精度は年々上がっていますので、人がわざわざ電話をかけて確認する必要がなくなってきたのでしょうね。
チェック!在籍確認の確率が低くなる条件
以下のような条件に当てはまる場合は、在籍確認が行われるケースが少なくなります。
クレヒスが良い人
クレヒスとは各種ローンやクレジットカードの利用履歴になります。信用情報機関に記録されています。
履歴になるので、良いものも悪いものも全て記録されているのですが、クレヒスが良いと返済能力が高く信用できる人ということになるので在籍確認が省略される可能性が高くなります。
逆に何度も延滞していたり過去に強制解約させられた記録などが残っていると信用度が低くなるので、在籍確認が入ってしまうことがあります。
勤務先が変わっていない・勤続年数が長い
信用情報機関には勤務先情報も記録されていますので、以前と同じ会社に勤めていれば在籍確認が行われないことも多いです。
また、クレジットカード審査では、勤続年数は長ければ長いほど良いとされています。逆に転職が多く勤続年数が短い人は、現在の勤務先に在籍確認の電話が入ることがあるでしょう。
すでに持っているクレジットカード会社に申し込んだ場合
すでに持っているクレジットカード会社に新たなカード申し込みをした場合、その人のクレジットカード利用状況は全て社内で把握できることになります。
これにより在籍確認不要と判断されるケースも多いですよ。
クレジットカード業界の繁忙期に申し込んだ場合
忙しいからって在籍確認を省略することなんてあるの?と思われるかもしれませんが、実際にあるんです!
クレジットカード会社の繁忙期は進学・新社会人・転勤などで人が動く時期である「3月〜5月」と「9月」です。
この時期は申込数そのものが増加するので、スピード重視での審査が行われることになり在籍確認の確率も下がります!
チェック!在籍確認の確率が高くなる条件
在籍確認が行われにくい時代であるとお伝えしましたが、逆に実施されやすいケースもあります。
信用情報機関に記録されている勤務先と現在の勤務先が異なる人
以前にクレジットカードに申し込んだことがある人やローンを組んだことがある、携帯電話の本体代金を分割払いにしたことがある人などは、信用情報機関に個人情報が記録されています。
そのときに申請した勤務先と現在の勤務先が異なる場合は、現在の勤務先に在籍確認の電話が入ることになります。
また、例えば10年勤めた会社を退職して、新たな会社に転職して3ヶ月目にクレジットカード審査を受けたとします。
この場合、転職前の勤続年数は考慮されないので、この人の勤続年数はたったの3ヶ月になってしまいます。
返済能力が下がることから改めて在籍確認が行われることになります。
キャッシング枠を希望している
キャッシング枠はクレジットカード機能のひとつで、現金の借り入れができる利用枠になります。
お買い物やスマホ利用代金などの支払いに使うショッピング枠とは別の機能になり、審査もより慎重になりますのでキャッシング枠が必要な人には在籍確認が行われることがあります。
お金を借りる必要がない場合は、最初からキャッシング枠を0円にして申請すると審査がスムーズになります。
クレヒスが悪い人・キャッシング歴がある人
クレヒスが悪いということは、過去に何らかの金融事故を起こしているということなので、クレジットカード会社からの信頼は低いです。
また、キャッシングをしたことがある人は、自分の収入だけではお金が足りなかったりお金の管理ができなかった人と判断されるので、やはり信用度は下がります。
こういった人には在籍確認が行われることになります。
クレヒスがスーパーホワイトの人
スーパーホワイトとは、クレヒスが何もない真っ白の状態のことです。
20代前半の若い人のようなこれからクレヒスを貯める年代の方ならあまり問題ないのですが、30代以降でスーパーホワイトということは、これまで1度も分割払いで買い物をしたことがない、ローンを組んだこともない、クレジットカードも作ったことがない人ということになります。
もちろん、全て現金で払ってきたという人であればローン歴がないのは当たり前なので堅実な人とも言えるのですが、クレジットカード会社はそういったプラスの判断はしないんです。
スーパーホワイトということは審査できる材料が何もないということになるので「この年齢でこれまでにローンを組んでこなかったりクレジットカードを1枚も持ってないということは何かあるのではないか?」と逆にマイナスの印象を持たれてしまいます。
そのためスーパーホワイトの人からの申し込みでは、在籍確認を行うケースが多くなります。
年収が低い人、パート・アルバイトの人
年収が低い人や、パート・アルバイトなどで働く人は、収入の安定性という面で信頼度が落ちてしまいますので、念の為在籍確認が行われます。
クレジットカードを3枚以上持っている人
複数のクレジットカードを持っていると「こんなにたくさん持ってて、返済は大丈夫なのかな?」と思われてしまい、在籍確認が行われることがあります。
3枚以上というのは目安になるのですが、不要なクレジットカードは解約してから新たなカードに申し込みをした方が管理もしやすいですよ。
在籍確認はどこに電話があるの?
ここからは、「もし在籍確認があるとしたら?」のお話になります。
在籍確認の電話は、クレジットカード申し込みの際に自分で記入した勤務先電話番号にかかってくることになります。
会社に複数の電話番号がある場合は、自分がいちばん取りやすい電話番号を記入すれば大丈夫です。
むしろお客様も利用するような代表電話を記入してしまうと申込者につながるまでに時間がかかってしまい面倒になるので、いつも自分宛にかかってくる電話番号を記入にすると良いでしょう。
デスクワークの会社員さんなど、目の前にいつも電話があるようなお仕事の場合は問題ないと思いますが、派遣社員さんや社外でお仕事をしている人の場合はどうなるのでしょうか?
パート・アルバイトの人の在籍確認
スーパーのレジや品出しなどのパートや、飲食店でいつもホールにいる人などの場合も、自分が申請した勤務先電話番号にかかってきます。
持ち場を離れるのはちょっと気がひけるかもしれませんが、呼び出されたら出るようにしましょう。
派遣社員の在籍確認
派遣社員さんは基本的に登録している会社(派遣元)に、クレジットカード会社から電話がかかってくることになります。
ただし、必要な場合は実際に働いている派遣先会社に電話があることもあります。
派遣会社は非常に多くのスタッフを抱えているため、社内で在籍を確認するだけでも時間がかかってしまいますし、近年では個人情報保護のために在籍していることを伝えないケースも多いようです。
そのため派遣社員さんは在籍確認の対象から除くというケースも増えています。
⇒派遣社員・契約社員でもクレジットカードの審査は通る?勤務先の記入や在籍確認は?
出向して働いている人の在籍確認
受託開発のITエンジニアさんなど、正社員でも契約社員でも自分の会社ではないところでお仕事をしている人もいます。
そういった場合は、基本的に社員として登録をしている会社に在籍確認があることになりますが、出向しているということは自社に電話をもらっても確実に自分は出られないことになりますよね。
そのような場合は、クレジットカード会社に事情を伝えることで出向先に電話をかけてもらえることもあります。
現場仕事の人の在籍確認
毎日違う現場を飛び回っていたり、運転が多い、社外にいることが多い人の場合も、会社に電話をもらっても自分は出られません。
しかしこの場合は会社以外に電話をかけるところがないので、勤務先に在籍確認が行われることになります。
水商売の人の在籍確認
ホスト・キャバ嬢などの水商売の人の場合は、勤務先をどこにするかで変わります。
いつも出勤しているお店で申請した場合は、お店に電話がきます。
在籍確認は本名で行われるので、電話に出たスタッフが本名を知らない場合は「うちにはそういったものはおりませんが・・・」と回答されてしまい、在籍確認が失敗するケースも考えられます。
電話対応を行うスタッフに在籍確認があることを事前に伝えておくと良いでしょう。
キャバクラやホストクラブなどのお店は、実は法人であることも多くお店とは別の運営会社があるケースも珍しくありません。
そういった場合は運営会社の「株式会社○○」の名称で申請して、電話もお店ではなくその会社にかけてもらうこともできます。
この場合、申込者は電話に出ることができないので事務員さんに伝えておいた方が安心でしょう。事務員さんと直接話せない場合は、勤めているお店の店長さんに聞いてみてください。
自営業者・個人事業主の在籍確認
自営業・個人事業主で、事務所や店舗を構えている場合はその事務所やお店に在籍確認の電話が入ります。
しかし近年は、事務所も固定電話も持たずにスマホひとつでお仕事をしている人もいますよね。そういった場合は確認できるところがないことになりますので在籍確認は行われません。
このようなケースでも収入証明書の提出を求められることは少ないのですが、確実に在籍確認ができる正社員さんなどと比べると限度額が下がるなどのデメリットもあります。
⇒個人事業主・フリーランスでもクレジットカードの審査は通る?
在籍確認で聞かれることは?
在籍確認で確認されることは、名前、生年月日、住所など本人であることが分かる情報になります。
でも、聞かれることはこの程度とはいえ、会社にかかってきた電話で「あの、生年月日は○月○日で・・・」などと答えている自分を想像すると、同僚に「誰からの電話なんだろ?」と思われてしまいそうじゃないですか?
これで安心!在籍確認経験がある人は意外と多い!
クレジットカードを作ったことがある大人なら在籍確認の存在くらいは知っていると思いますし、実際に自分にも電話かかってきたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
以前は当たり前に行われていたことなので、クレジットカードを持っている上司や同僚なら、「クレジットカードに申し込みをしたから在籍確認の電話でした!なんか、カード会社の決まりみたいですよ?」などと言えばそれでわかってもらえると思います。
クレジットカードを持つことが当たり前の時代なので、在籍確認があったとしても全くおかしなことではありません。堂々としておきましょう!
在籍確認の電話に自分が出られなかったときはどうなる?
自分が不在のときやお休みの日に在籍確認の電話があったとしたら、本人は電話に出ることができないですよね。
でも、こういう場合でも全く問題ありません。
本人が電話にでなくてもお勤めをしていることがわかればOKなので、電話にでた人が
「〇〇(申込者)はただいま席を外しております」
「〇〇(申込者)は本日お休みをいただいております」
「〇〇(申込者)は不在でして、午後には戻ります」
などと回答してくれるだけで通過できるんです。
なお、在籍確認の電話は基本的に個人名でかかってくるのでクレジットカード会社名が会社にバレることもないですし、クレジットカードに申し込みをしたことが会社に伝わることもありません。
プライバシーにはしっかりとして配慮がありますので、その点は安心してくださいね。
在籍確認を避けることはできる?
絶対に自分では電話にでられないお仕事の人など、どうしても電話在籍確認を避けたときもあると思います。
そういう場合は電話以外の方法で確認してもらえないかクレジットカード会社に相談してみると良いですよ。
クレジットカード会社は基本的に会員数を増やしたいと考えているので、意外とすんなり在籍を証明できる書類で電話在籍の代わりとしてくれることもあるんです。
例えば、直近の源泉徴収票や給与明細書、社会保険証などが在籍を証明できる書類になり、これらを提示することで電話在籍確認を省略してもらえることがあります。
どうしても会社に電話をかけてきてほしくない場合は、申し込みをしてすぐにクレジットカード会社に電話で相談してみてください。
この記事の監修者

