固定電話がないとクレジットカードの審査が不利になる?

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クレジットカードを申込むときには電話番号の記入が必要です。最近では、固定電話を持たずに携帯電話だけ利用しているという方も少なくありません。

もし、クレジットカードの申込みに固定電話番号を記入せず、携帯電話の番号だけで申込みをすると審査が不利になってしまうのでしょうか?


もくじ

電話番号はクレジットカードの審査項目のひとつ

審査ではさまざまな項目から総合的にクレジットカードを発行してもよい客かどうかを判断していますが、電話番号についても、クレジットカードの審査項目のひとつとなっています。

審査にはスコアリングという方法が導入されており、審査項目ごとに点数が加点されていきます。

そこで、連絡先の電話番号についても、固定電話=10点、携帯電話=5点、両方=15点といったように加点されていきます。

固定電話は住所が確定していないともつことができませんので、固定電話があるということは住所がはっきりとしているということと考えることができます。

また、携帯電話のように簡単に電話番号を変えることはできません。

もしも滞納して督促の電話をする場合にも、携帯電話では簡単に解約されたり電話番号を変えられてしまいますが、固定電話であればその心配が少ないというクレジットカード会社側にとってのメリットがあります。

そのため、スコアリング審査においては、固定電話の番号には携帯電話よりも高い点数がつけられると考えられます。

もし、固定電話と携帯電話を両方持っているのであれば、両方書いたほうがより審査に有利になります。

なぜなら、連絡先を2つ書くことで連絡がよりつきやすいと判断され、もし滞納があった場合にも督促しやすくなるからです。

固定電話がないとクレカの審査が不利に?

固定電話のほうが携帯電話よりも若干有利になる場合もありますが、携帯電話しか持っていないからといって著しく審査に不利になることはありません。

すくなくとも、固定電話の電話番号がないからという理由だけで、クレジットカードの審査に落とされるようなことはまずありません。携帯電話だけでも審査に通過することは可能です。

固定電話の電話番号を書かずに審査に落ちてしまった場合でも、他に審査に不利になるような点がなかったか考えてみましょう。

固定電話の有無よりも、十分な収入があるか、収入が安定かつ継続的なものであるかといったことのほうが重要視されます。

また、安定した収入があったとしても、きちんと支払いをする人物であるかという項目も審査においては非常に重要になってきます。

とくに、他のクレジットカードの利用履歴(クレジットヒストリー)で延滞や強制解約などが過去にあった場合や、携帯電話や家電などの分割払いの支払いが滞納している場合債務整理や自己破産歴があるといった場合には、真面目に支払いをしてくれない可能性が高いと判断されてしまいクレジットカードの審査に通るのが非常に難しくなります。

昔は審査に有利だった固定電話

昔は固定電話を設置する場合、電信電話公社(現在のNTT)に申込むしかありませんでした。

しかも、電話加入権を手に入れるためには施設設置負担金といって、6万円~7万円程度のお金が必要でした。昭和の時代で6~7万円といえばかなり価値の高いものだということがわかると思います。

そのため、質権を設定することができ、電話加入権を担保に借入れをするということも可能でした。担保があるということは、ローンなどお金を借入れるときに有利にはたらくのです。

ただ、現在では電話加入料金が大幅に値下げされており、NTTも財産的価値については保証していません。そのため、借入れやクレジットカードの利用に担保となるようなものではなくなっています。

法人向けクレジットカードの場合は固定電話が重要なこともある

開業して間もない会社や個人事業主の方がクレジットカードをつくる場合には、個人でクレジットカードを申込むときよりも固定電話の有無がやや重視されることもあります。

すべてのクレジットカード会社で固定電話の番号の記載が必ず必要になるというわけではありませんが、固定電話の番号の記載を求められることもあり、法人契約においては固定電話はあったほうがクレジットカードの審査に通りやすいと考えられます。

というのも、携帯電話だけでは本当に営業を行っているのかの判断が難しかったり、違法な事業をしているのではないかという疑いを持たれてしまい、クレジットカードの審査に通りにくくなることがあるからです。

ただし、固定電話がないからといってすぐに営業していない、違法な事業だと決めつけられるわけではありません。

個人契約と同様に、法人事業者や個人事業主自身の信用情報、会社や事業の業績なども、クレジットカードの審査においては重視されます。まずは、そちらの項目で審査に不利にならないようにしたほうが賢明です。

そのうえで、クレジットカード作成のためだけに固定電話を導入する必要はありませんが、クレジットカードの選択の幅は少し狭くなる可能性もあります。

もし、クレジットカードの申込み関係なしに固定電話を導入する予定があるのならば、固定電話を導入してからクレジットカードの申込みをしたほうが選択肢が多くなり審査もスムーズだと思います。

050から始まるIP電話でもクレジットカード審査に通る?

050からはじまる電話番号をもっている方もいるのではないでしょうか。これはIP電話というもので、インターネットを介して電話をすることができるようになっています。IP電話を使用するのに電話加入権を購入する必要はありません。

IP電話ではクレジットカードの審査に通らないのではないかと心配かもしれませんが、IP電話でも本人と連絡の取れる電話番号であればクレジットカードを申込むことはできますし、審査に不利になることはありません。

審査において有利にも不利にもならないという点では、携帯電話と同じくらいの位置づけと考えてよさそうです。

ただし、システム上の都合でIP電話の電話番号自体が登録できないクレジットカード会社であれば別で固定電話や携帯電話の番号を用意する必要があります。

クレジットカード会社から固定電話に電話がくることはある?

クレジットカードの審査時には勤務先へ在籍確認の電話がかかってくるということを聞いたことがあるかもしれません。

勤務先への在籍確認は、勤務先で本当に勤務しているかどうかという確認のためにかかってきます。とくに、初めてクレジットカードを作る方では、信用情報機関に何も情報がないため在籍確認が実施される可能性が高いです。

では、自宅の固定電話に電話がかかってくることはあるのでしょうか。

たとえば、自営業などで職場の電話番号と自宅の電話番号が同じになっており、在籍確認として自宅兼勤務先の固定電話に電話がかかってくることは十分ありえます。

また、在籍確認ではなく本当に本人が申込んだかどうかを確認する本人確認のための電話がかかってくることもあります。

実家の固定電話番号を書いたほうがいい?

自分は固定電話を持っていないけれど、実家には固定電話があるという方もいると思います。電話番号を2つ書くことで審査に有利になるのであれば、実家の固定電話の電話番号を書こうかなと思うかもしれません。

ここで重要なのが、確実に本人と連絡がとれる電話番号かどうかということです。

もし、実家から離れて暮らしていて、固定電話の電話番号にクレジットカード会社から電話がかかってきても、本人が電話に出ることができなければ意味がありません。

外出中などの理由で電話に出られない場合でも、本人が電話口に出るまで何度か電話がかかってくることもあります。

結果的に、本人が申告した固定電話番号の電話に出られないとなると、本人からの申込みかどうか確認できなかったり審査に不利になったりしてクレジットカードがつくれない可能性もあります。

また、申告した電話番号が実家のもので、実家には住んでいないことがわかると、最悪の場合は虚偽申告とみなされてしまうことも考えられます。

ただ固定電話の電話番号を書けば審査に有利というわけではなく、本人と連絡が確実に取れる電話番号を申込書に記入することが大切なことなのです。

住所確認にも使える固定電話

クレジットカードの申込書に記入した住所に本当に住んでいるかどうかを確認する際にも固定電話の電話番号は役立ちます。

NTTの「104番号案内」や「電子電話帳」を使えば、名前と住所から電話番号を調べたり、電話番号から名前や住所を調べたりすることができます。

電話帳は、世帯主の名前で登録されていることが多いため、配偶者の名前であっても名字が同じであれば本人も同居していると判断されることが多いです。

104電話番号案内や電子電話帳で本人が申告した住所に住んでいることがわかれば、自宅の固定電話に電話がかかってこないこともあります。

また、運転免許証などがあれば本人確認や住所を確認することができますので、電話番号での本人確認や住所確認をするケースは多くないと考えられます。

固定電話とクレジットカード審査「まとめ」

固定電話があると住所が確定している点や居場所がわかりやすい点で、クレジットカード審査に若干有利になります。しかし、固定電話がないからといって不利になるようなこともありません。

携帯電話が普及して固定電話を持っている人が少なかったり、電話加入権の価値が昔よりも著しく低くなっているという世の中の状況が反映されていると考えられます。

電話番号において大切なのは、回線の種類というよりも本人ときちんと連絡がとれるかどうかという点です。

連絡の取りやすさでいえば、固定電話よりも携帯電話のほうが本人に直接連絡をとりやすいこともあります。

固定電話がないからといって、クレジットカードの審査に不利になるかもしれないという心配は必要ありません。

また、固定電話の番号を書かずにクレカの審査に落ちてしまったという方は、電話番号以外の項目で審査に不利になるようなことがないか再確認してみましょう。

この記事の監修者

この記事の監修者 この記事の監修者は、株式会社タンタカの代表取締役「丹野貴浩(⇒プロフィールはこちら)」で、簿記1級の資格を持ち、10年以上、クレジットカードやローンなど金融系のWEBメディアを運営・管理している実績があります。
   

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