ネイルチップの付け方&外し方のコツをネイリストが伝授

日常の中で少しのおしゃれや急なお呼ばれなど、ネイルチップ使うこともありますよね。
そんなとき、「できるだけ早く剥がしたい!」「長持ちさせたい。」など用途に合わせてネイルチップを使い分けることができるといいなと思いませんか?
今回はそんなネイルチップの付け方や外し方を紹介したいと思います。
ネイルチップの付け方は3つ
ネイルチップを付けるときに使用するネイルシール、ネイルグルー、粘着グミの3つの道具をここでは紹介していきましょう。
ネイルチップをシールで付ける
ネイルチップを付けるときによく用いられるのが、このネイルシールです。両面テープよりも薄く粘着力は少し弱めになります。
強度を増すために二枚重ねにして使用すると剥がれにくくなります。何度もネイルチップを使えるのが大きなメリットです。また、シール自体は使い捨てになります。
ネイルチップをネイルグルーで付ける
ネイルチップをより強力に接着させるために使用するのが、ネイルグルーです。ネイル用の接着剤で、ネイルチップが取れてしまうことがないので強度は最強です。
しかし、取り外すときに必ずアセトンで溶かすのでネイルチップは使い捨て、爪のダメージも考えられるのがデメリットでもあります。
ネイルチップを粘着グミで付ける
粘着グミはネイルシールよりも強力に付いてくれるのが特徴です。また、取り外しやすいので初めて使う方にはオススメですね。
何よりも粘着力がしっかりしているので、より強力に付けることができるのが大きなメリットになります。ネイルチップは何回も使える上に、強力に付いてくれるのも魅力の一つですね。
ネイルチップを付ける前に準備する事
ネイルチップをなるべく長く長持ちさせるように付けたい場合、大切な手順がいくつかあります。ここではその準備するものやネイルチップを付ける前にするべきことを紹介していきましょう。
チップと自爪のカーブ・サイズを合わせる
ネイルチップを付けるとき、自爪とネイルチップの間に不自然な隙間ができてしまうと見た目もつけ爪感が出てしまう上に、空気や水が入ることでネイルチップが取れやすくなってしまいます。そこでしっかり自分の爪にネイルチップを合わせていきましょう。
爪の長さはネイルチップよりも長くなければ問題ありません。
今回はわかりやすいようにクリアのネイルチップを使って説明していきましょう。
まずは爪の生え際部分とネイルチップが合うかを見ていきます。隙間ができるようであればヤスリで削って調整していきましょう。
親指から小指まで自爪より少し小さなものを選んでカーブをなめらかにするのがオススメです。
自爪の生え際に合わせるようにヤスリで削っていきます。今回使用するのはネイルチップやジェルネイルを削る180/180の爪ヤスリです。できるだけ目の粗いもので大まかに削り、120/120くらいのヤスリで断面をなめらかにしましょう。
指によって爪の生え際の癖が違うことがあります。そういった場合はその指に合わせて削るのがおすすめです。
カーブは自爪に合わせるために軽くドライヤーを当てると緩やかなカーブになります。しかし、ドライヤーを当てすぎることでデザインチップの塗装が剥がれてしまうこともありますので、強くドライヤーを当てるのではなく、熱くなりすぎないように気をつけましょう。
削ってネイルの生え際にピッタリハマるようにネイルチップを削りました。生え際が直線の方、曲線がしっかりある方など様々ですので、自分の爪の生え際に特性を知って、ヤスリなどで調整するようにしましょう。
横から見たときの写真です。押さえたときに自爪を覆うくらいがちょうどいいですね。
甘皮処理
甘皮処理をしておくだけで、ネイルチップの持ちもかなりよくなるので、甘皮処理をしっかりおこなっておきましょう。
甘皮がある状態からスタートします。この状態でネイルチップを付けると取れやすくなったり間から水が入ることでグリーンネイルになる可能性もあるので、甘皮処理はしっかりしておきましょう。
甘皮処理に関しては甘皮処理のやり方【セルフで簡単・ネイリスト直伝】で詳しく説明しているので参照してくださいね。
ドライケアでも十分です。甘皮処理をしていきます。
甘皮処理をして一旦キューティクル部分にオイルを付けて保湿をおこないます。
ネイルチップを付けるときにはキューティクルオイルは洗い流しておく方が長持ちするのでオイルは一時的に着けるようにしましょう。
爪の長さを調整する
次に爪の長さを調整します。あまり長すぎるとネイルチップを剥がすときに自爪を傷めることがあるので気を付けるようにしましょう。短すぎてもネイルチップが剥がれやすくなるので、2.3㎜程度が理想的な長さですね。
長さを整えるときには、ヤスリやエメリーボードを使用します。大まかに長さは調整する程度で問題はありません。
爪の表面の油・水分を拭き取る
爪の表面には油分や水分があるので、粘着性を妨げないためにもしっかり拭き取っておきましょう。
市販のコットンを使用します。エタノールやなども消毒液を使って油分を拭き取るのもOKです。また除光液を使うことで表面の光沢がなくなるのでネイルチップが貼りやすくなります。
キュッキュッと擦るように拭き取るのがコツです。
ネイルチップをシールで付ける・外す
ネイルチップを付けるときによく使う両面テープのネイルシールは、よく使われる反面取れやすいデメリットもあります。ここでは、ネイルシールでの付け方、外し方も紹介していきます。
ネイルシールを使用したネイルチップの付け方
まずはネイルチップが密着しやすいように爪の表面に軽くヤスリをかけておきます。
オススメはエメリーボードという自爪の長さを整えるものです。100円ショップでも売っているものなので身近なアイテムですね。
写真のように表面が少しギザギザになるようにヤスリを軽くかけるのがコツです。
爪の長さはチップとの差がない方がはがれにくいので長さを残すようにします。
ネイルシールを台紙から剥がします。このときピンセットなど細かい作業ができるものがおすすめです。
爪にネイルシールを貼ります。
ネイルシールのみを残して台紙を剥がします。
ネイルチップを貼っていきます。爪の根元からグッと押さえるように貼って空気を抜くのがポイントです。
すべての指にネイルチップを貼り付けるとこのようになります。
爪先に力を入れたときに、写真のように剥がれてしまいやすいというデメリットがありますが、付け外しが簡単なネイルシールは少しの時間だけネイルを楽しみたい方にはとてもおすすめですね。
ネイルシールを使用したネイルチップの外し方
ネイルチップを剥がすときにベリッと剥がしてしまうと爪が傷む可能性があります。
おすすめはフィンガーボールや桶などにお湯を張ってネイルシールをふやかして浮かせて取ることです。そのまま剥がしてしまうとネイルシールが爪に残ることがあるので、お湯でネイルシールを浮かして上げることで自爪を傷めることもないのでいいですね。
ネイルチップをグルーで付ける・外す
ネイルチップを付ける中でも一番強力に付けることができるのがグルーです。デメリットとして、オフのときにネイルチップを溶かさないといけないなど面倒なこともありますが、ジェルネイルなどの人工爪と同じように楽しめるので、指先の自由は大きいですね。
グルーを使用したネイルチップの付け方
グルーでのネイルチップの付け方を紹介していきましょう。市販のもの全般的に使う方法なので、ネイルグルーを使ってネイルチップを装着する際にはぜひ参考にしてみてくださいね。
まずは自爪の処理をして、ネイルグルーを自爪に塗ります。
次にネイルチップ側にもグルーを塗っておきます。
しっかり押し込むように爪の根元からチップを固定していきます。ぐっと押さえたまま30秒ほどで固定できます。(グルーの種類によって異なることがあります)
横から見たときに、このくらいしっかり着いているのが理想です。ネイルシールや粘着グミよりも定着しやすいので、グルーはおすすめですね。
外す方法が面倒なのがデメリットになりますが、取れやすいのが嫌だという方にはグルーでのネイルチップの装着はとても向いています。
グルーを使用したネイルチップの外し方
外し方の紹介をしていきます。今回はより簡単にオフできるアイテムを使用します。
・ネイルオフカバー(セリア)
・ネイルグルーオフ専用リムーバー(セリア)これはアセトンを使用すれば専用リムーバーでなくてもOKです。
・コットン
ネイルチップはできるだけ短くカットした状態でオフしていきます。
表面を180/180の爪ヤスリを使ってデザインが剥がれる程度サイディングしておきます。
表面をこのように凸凹にすることでリムーバーが浸透しやすくなります。
コットンにたっぷりのグルーオフリムーバーを染み込ませておきます。
ネイルオフカバーをコットンの上から挟むようにして5分おきます。
5分染み込ませるっとネイルチップの部分がふやけて浮いてきます。
ウッドスティックなど爪を削ってしまわないものを使用して、浮いたネイルチップの部分だけをオフしていきます。
剥がすとこのようになります。一度で全部オフしてしまおうとせずに、何度かリムーバーを浸透→ウッドスティックでオフを繰り返すといいでしょう。
何度が繰り返してネイルチップの部分とグルーの部分がオフできたら、表面をバッファーで整えます。キューティクルオイルなどで保湿をして指先の乾燥を防ぐようにしましょう。これでオフ完了です。
ネイルチップを粘着グミで付ける・外す
粘着グミはネイルシールよりも強力に付くネイルシールです。ネイルチップは付けたいけど強度が心配という方にはおすすめのアイテムですね。また、剥がすときのポイントなども紹介していきましょう。
粘着グミを使用したネイルチップの付け方
粘着グミはネイルシールよりも強力に定着してくれるので、グルーとネイルシールの間と言ってもいいですね。
ピンセットなどの細かな作業ができるもので剥がします。
ネイルチップの裏側に貼り付けていきます。
ネイルチップの方に粘着グミを転写させるように貼り付けます。
粘着グミの大きさが違う場合はカットして粘着グミを埋めるようにすると隙間も減っていいですね。
自爪に貼り付けます。爪の根元から空気を抜くように貼り付けるのがポイントです。ネイルシールよりも強度が高いので1枚でも十分ですが、二枚重ねでより強い強度をもたせるのもおすすめです。
ネイルシールとの大きな差は、グッと指先に力を入れても取れにくい強度があるところです。しかし、何度も手を洗ったり、入浴をするとネイルチップが取れやすくなってしまうので、水回りを触るときや手を洗うときに強度が弱くなる可能性もあります。
粘着グミを使用したネイルチップの外し方
剥がし方は、粘着力が弱まっていればそのまま写真のように前に倒すよう取ると爪を傷めないです。
またまだ粘着力が強い状態のときには、お湯に付けるなどしてテープ部分をふやかしてから取るとオフしやすくなりますね。
ネイルシールと同じように、粘着グミはネイルチップを保存できるというメリットもあります。ネイルチップに着いた粘着グミは除光液などを使うとネイルチップが傷んでしまうので使用は厳禁、テープを丁寧に剥がすようにしましょう。
剥がしながらピンセットで丸めていきます。粘着テープをきれいに巻き取って終了です。
自爪のお手入れは、バッファーやキューティクルなどで保湿をするように心がけましょう。
ネイルチップの付け方、おすすめはどれ?
ネイルチップの付け方の中でどの付け方がベストなのかというのは、その時々で変わってくると思います。チップを保管したいのであればグルーはNGですし、普段使いの中で取れるのが困ると思う方にはグルーをおすすめします。
中でも一番使いやすさが際立つのは「粘着グミ」ではないかと思います。わかりやすいように書いてみましょう。
※ネイルグルー→強力に付けることができる。デメリットとしてネイルチップは保存できない。
※粘着グミ→ネイルチップを付けるときに一番強力に付けることができる両面テープ。保存したいネイルチップなどに最適
ネイルチップを付ける時の疑問や注意点
ネイルチップを付けるときに、どういう方法があるのかを紹介してきましたが、ここではネイルチップを付けるときの疑問や注意点などを紹介していきましょう。よくある質問なので、皆さんの参考になると思います。
木工用ボンドで付けてもOK?
ネイルチップを付けるときに、粘着性があるものを使えばいいと思い木工用ボンドを使用する方もいるようですね。
答えとして、ネイリストの私から見るとオススメできる粘着剤ではないと思います。木工用と記載されているので、基本的に木材用に作られています。
爪は皮膚の一部なので、木工用ボンドを使うのは間違いでしょう。皮膚に長時間付くことを考えても、ネイルグルーを使用したほうがいいです。一時的な使い方としてもオススメできないので爪専用のグルーを使うようにしましょう。
工作用の両面テープでも使える?
工作用の両面テープは粘着性がとても強いので、ほんの少しネイルチップを付ける場合は問題ないと思います。
しかし、粘着力が強すぎる両面テープを使用すると爪や皮膚を傷つけてしまうこともあるので、長時間の使用はオススメしていません。
ネイルチップ専用の両面テープを使うのが一番ですが、短時間の使用ならば爪に大きな負担を掛けずにネイルを楽しむことができます。
夜寝る時やお風呂でも付けっぱなしで良いの?
ネイルチップを付けたまま、どこまで行動できるのかという質問も多くいただきます。中でもお風呂などの水場ではネイルチップを何で付けているのかということで大きく変わってきます。夜もつけっぱなしが心配ですよね。
両面テープの場合
お風呂や水仕事のときにネイルチップが剥がれてしまうことがあります。また剥がれやすいので、お風呂に入る際には一旦ネイルチップを取ってから入浴するようにしましょう。寝るときも念の為外すようにするといいですね。
ネイルグルーの場合
ネイルグルーでチップを付けている場合は、爪とネイルチップの間に隙間がないので、お風呂に入ってもネイルチップが取れてしまうことは少ないです。
グルーで付けたネイルチップはしっかり固定されているため、剥がすのに時間がかかるデメリットがありますが、水にも強いというメリットもあります。夜寝るときにもグルーで付けたネイルチップは取れにくいので一回一回取り外す必要はないと思います。
どのくらいの期間付けっぱなしは可能か
ネイルチップをつけっぱなしにしていい期間は、両面テープならその日一日つけっぱなしで、寝る前に取るようにするといいですね。付けたいときだけ使用するのが両面テープのうまい使い方です。
グルーの場合、隙間が空いていなければ、長く使用することができます。隙間が空いてしまったりリフトしてしまうと、その隙間から水が入ってグリーンネイルという爪カビの原因になってしまうこともあります。
また、そういった症状が出た場合早めにオフして、自爪を乾燥させて清潔を保つようにしましょう。
ネイルチップを貼る前にベースコートは必要?
ネイルチップを貼る前にベースコートを塗って爪を保護する必要はあるのか?という質問もありますね。
ベースコートの本来の役割は、爪の保護とマニキュアの発色をよくすることです。ネイルチップを塗る前にベースコートを塗ることで表面に光沢が出てしまい、両面テープやグルーの定着が悪くなることがあります。
ネイルチップを付ける前にはエタノールなどで表面の油分を取るなどしてからネイルチップを付けることをオススメしています。
ベースコートを塗ることではがしやすい効果もあるので、剥がすときに自爪を傷めたくない方にはベースコートを塗るのもオススメだと思います。