下地島空港【宮古島】17エンド・干潮時に現れる幻のビーチと絶景を堪能

宮古島から伊良部大橋でつながった伊良部島、その伊良部島に隣接しているのが下地島(しもじしま)です。
隆起サンゴ礁の島である下地島には、日本で唯一パイロットの訓練用空港である下地島空港があります。その滑走路の先端の海に面した部分は、海の色の美しさから絶景ポイントとして名高い場所。特に干潮時には、潮が引いたあとに幻のビーチが登場します!
今回の沖縄女子旅では、下地島空港の絶景ポイント「17エンド」に行ってきましたので詳しくご紹介いたします。
下地島空港・17エンドとは
日本で唯一のパイロットの訓練施設・下地島空港。かねてから航空ファンには人気の高い場所でした。
というのも、海から滑走路に向けて着陸態勢に入る飛行機の離発着訓練(タッチアンドゴーといいます)の光景を下から見ることができるからなのです。
もともと「17エンド」とは「ワンセブンエンド」と読み(「じゅうななエンド」と呼ぶ人もいます)、真北を0度とした時に、170度の方向(南)に向かって航空機が降りてくる、滑走路の北側のことを差します。
下地島空港にはこの方角に目印として桟橋が設置されており、その桟橋と海の風景は航空ファンでなくても魅了されるスポットとして、伊良部島観光に来た人は必ず立ち寄る場所となっていました。
訓練用に作られた施設なので、3000メートル級という大型ジェット機の発着が可能な滑走路を備えた下地島空港。かつては現在のJTA(JAL系列の日本トランスオーシャン航空)にあたる南西航空が那覇-下地島線を就航していましたが、1994年に撤退。
それ以降はJAL・JTA・ANAのパイロット訓練施設となっていましたが、JAL・JTAは経営破たん時に訓練を撤退。2014年にはANAの訓練も撤退し、それ以降はLCCや自衛隊などの観光庁による訓練が不定期に行われています。
かつてのANAパイロットの宿泊所は、現在ホテルとして使われています。(伊良部大橋が開通する前に船で渡った際に宿泊したことがありますが、“寮”って感じでした)
しかし伊良部大橋の開通に伴い、宮古島へのアクセスが容易になったことから、下地島空港の設備を活用して海外からの集客も図ろうという機運が盛り上がり、2019年3月30日に、24年ぶりの定期便復活が決定しました。
※ジェットスター・ジャパン 成田-下地島路線開設(三菱地所)
今後、レストランや物販・免税店などを備える、宮古島エリアの観光拠点の一つとして発展が期待されています。
下地島空港・17エンドへのアクセス
さて、地元では気軽に「17エンド」と呼ばれている場所ですが、実はそのルートは2つあります。
1つ目はこのように中の島海岸・通り池方面から回るルート。
こちらはGoogleマップでこのように表示されます。
2018年12月現在のところ、先端部分については徒歩の表示になっていますが、ちゃんと道があり、車でぐるっと回ることができます。
そしてもう1つはGoogleマップで出てこないルート。佐和田の浜方面、空港の反対側から回るルートです。
といっても、こちらはGoogleマップで出ないだけで、現地では看板も出ています。
マップでは道が表示されていませんが、航空写真にすると滑走路を囲む道が見えるのでわかりやすいです。道を間違えたとしても、どちらのルートも滑走路の先端でつながっています。
自動車でないと行きづらい道ですが、観光ツアーのアクティビティでこちらを訪問するバスツアーがあります。17エンドだけでなく、「通り池」や「東平安名崎」などの代表的な絶景ポイントも回ってくれますので、検討してみてはいかがでしょうか?
下地島空港・17エンドの絶景を楽しもう―ねらい目は干潮時!幻のビーチが出現!
下地空港の横の細い道をくぐり抜けた先に広がる、天国のように美しい海。
写真を撮らずにはいられない奇跡のような海の美しさ、いつまでも眺めていたい場所・17エンドは、干潮時がより絶景を楽しめる時間帯となっています。
もちろん満潮時も海のキレイさには変わりないのですが、干潮時は下の白い砂浜の色も相まって、海が白みがかったパステル風の色合いになるのです。
そして、Googleマップにあったビーチは、干潮時にのみその姿を現す砂浜です。その光景はぜひ現地でその目で確かめてほしいですね。
下地島は伊良部島の西側にあるので、こんな写真を撮りたいのであれば、午前中に干潮がかかる時間帯がベスト。
こちらは満潮時。ビーチにはテトラポットを伝って降りるのですが、すべて海になっています。もちろん満潮時でも海は美しいので、旅行の時間が干潮に合わなくても、天候が晴れていればぜひ訪れてくださいね。
ちなみに、曇りの時はこのような感じで、晴れた日に比べると海の色がイマイチ(といっても充分美しいのですが)
晴れた海と曇りの海のコントラストが良くわかる一枚。
手前が曇り、奥が晴れです。その海の色の違いが分かっていただけたでしょうか?
島の天気は変わりやすいので、たどり着いた時が曇りでも、しばらく待っていたら風で雲が動いて晴れることもあります。
17エンドを訪れるのであれば、晴れた日・午前中・できれば干潮を目指してみてください。
干潮時刻についてはこちらのサイトで確認できます。
天国に伸びる梯子のように美しい下地島空港の桟橋は、残念ながら立入禁止です。また、飛行訓練の時間帯は公開されていないので、見られるかどうかは運しだい。
実は何度となくこのスポットに来ている筆者ですが、運悪くまだ立ち会えたことがありません……訓練は天候だけでなく、風向きにも左右されるので確実にみられる方法がないのですね。飛行機を待っているらしき車もちらほらと見受けられます。
この桟橋を目印に降りてくる飛行機を確実に見られるのは、2019年の定期便復活後になりそうです。
飛行機に乗る方は、中からこの美しい海を上から眺めながら降りてくるという体験が。
特等席である窓際の席が早々に埋まりそうですね。
下地島空港に就航するのは、まずはジェットスターの1日1便ですが、国際線の専用施設も設けられ、台湾・香港などからのアジア方面からの定期便やプライベートジェットを含むチャーター便の誘致も行われるそうです。
2019年のゴールデンウィークは10連休。下地島は最も注目される国内の旅行先の一つになるのではないでしょうか。
下地島空港の利用再開に伴い、現在は自由に出入りできる17エンド付近については、今後何らかの規制がかかると言われていますが、2018年12月現在はその具体的な内容は未定とのこと。
この絶景を確実に見るチャンスはあとわずかかもしれません。
下地島には、他にも国の名勝と天然記念物のダブル指定を受けた自然の造形美「通り池」や、地元では「カヤッファ」と呼ばれるシュノーケリングの名所「中の島ビーチ」など美しい自然を満喫できるスポットがあります。
伊良部大橋を渡ったら、ぜひ下地島へも訪れてみてくださいね!