アコムのビジネスサポートカードローンの特徴
アコムには通常のカードローンの他に「ビジネスサポートカードローン」という商品があります。
アコムのビジネスサポートカードローンは、その名のとおり事業性資金として借りることができるカードローンで、利用対象者は個人事業主の方のみとなっています。(法人代表の方も不可です)
個人事業主ならアコムのビジネスサポートカードローンを利用した方が良いのか、それとも通常のカードローンで借りるべきなのでしょうか。
個人事業主という働き方だからこそ迷ってしまうポイントもあると思いますので、アコムのビジネスサポートカードローンの特徴やメリット・デメリットを確認していきましょう。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の商品概要
融資金額 | 1万円~300万円 |
貸付利率 | 実質年率12.0%~18.0% ※融資額100万円以上の場合、12.0%~15.0% |
資金使途 | 自由 |
返済方式 | 定率リボルビング方式 |
遅延損害金(年率) | 20.0% |
返済期間・返済回数 | 最終借入日から最長8年7ヵ月・1~89回 |
貸付対象者 | 業歴1年以上の個人事業主の方で当社基準を満たす方 |
担保・連帯保証人 | 不要 |
アコム「ビジネスサポートカードローン」とアコムの通常のカードローンと最も大きく異なるところは、ビジネスサポートカードローンは個人事業主の方限定のカードローンというところです。
利用可能な方がかなり限られていますので、まずは申し込み条件を詳しく確認しておきましょう。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の申し込み対象者
アコム「ビジネスサポートカードローン」に申し込みができるのは個人事業主の方のみとなっており、以下に該当する方は申し込み不可となります。
・公務員
・パート、アルバイト
・派遣社員
・契約社員
・学生
・法人代表(社員が1人でも株式会社などの代表者の方は不可)
注意!確定申告書の提出が必要になります
営業年数に制限はありませんが、必要書類として確定申告書の提出が必須になります。
まだ1度も確定申告を行なっていない自営業者の方もビジネスサポートカードローンの申し込みは不可となります。
逆に、開業してから1年以上経過している個人事業主の方にとっては比較的簡単な申し込み条件になるのではないでしょうか。
ビジネスサポートカードローンは総量規制の対象外
アコム「ビジネスサポートカードローン」は総量規制の対象外になります。
総量規制は、個人が貸金業者から借りられる金額を年収の3分の1以下に制限するルールです。
多重債務者の増加防止と過剰融資を防ぐ観点から、貸金業法によって定められているんです。
ちなみに貸金業者は、アコムやプロミスなどの消費者金融やクレジットカード会社のことで、銀行カードローンは含まれません。
本来アコムから借りられる金額は、他社借り入れとの合計で年収の3分の1以下になるのですが、ビジネスサポートカードローンはこの総量規制の例外貸付になっているため制限がかかりません。
審査によって返済可能な範囲で融資されることになるので、無制限に借りられるわけではありませんが、総量規制による制限は受けません。
資金使途は自由です
アコム「ビジネスサポートカードローン」は個人事業主向けの融資になるのですが、借りたお金の使い道に制限はありません。
ビジネスローンではなく自営業者向けのカードローンになるので、資金使途が事業資金に限定されないのです。
そのため、事業性資金として利用することもできますし、家族で旅行に行く、生活に必要なものを購入するなどのプライベートな費用として利用することもできます。
繰り返し借り入れができます
アコム「ビジネスサポートカードローン」は、決められた限度額の範囲内で何度でも借り入れ・返済ができるカードローンになります。
一般的なビジネスローンは証書貸付方式になることも多く、必要なお金を借りたら、その後は返済するのみとなってしまうのですが、アコムビジネスサポートカードローンはカードローン方式なので、限度額いっぱいまで自由に借り入れができます。
繰り返し借り入れが必要になりそうな時には、証書貸付のビジネスローンより利用しやすいでしょう。
即日融資も可能です
アコムビジネスサポートカードローンは、最短で即日融資が可能です。事業資金を即日融資で用意できるのは非常に助かるのではないでしょうか。
なお、通常のアコムカードローンなら来店せずに即日融資で借りる方法もあるのですが、ビジネスサポートカードローンを即日融資で借りるには、審査通過後に自動契約機(むじんくん)または店頭窓口に行く必要があります。
申し込みの流れについては後ほど「アコム「ビジネスサポートカードローン」の新規申し込み方法」で詳しくご紹介します。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の必要書類「事業計画書も必要?」
ビジネスサポートカードローンの申し込みに必要な書類は、
・本人確認書類
・確定申告書B(第一表)(写し)
・必要な場合のみ「青色申告決算書(写し)」または「収支内訳書(写し)」
の3種類になります。
本人確認書類
・運転免許証
・健康保険証
・パスポート
・マイナンバーカード
現住所と本人確認書類記載の住所が異なる場合は?
自営業者の方は現住所と本人確認書類記載の住所が異なるということはあまりないかと思います。
しかし、引っ越しをしたばかりでまだ運転免許証の住所変更を行っていないなど、本人確認書類記載の住所が現住所と異なる場合は、以下の補足書類も提出することになります。
・住民票の写し
・公共料金の領収書(電気・ガス・水道・NHKなど)
確定申告書B(第一表)(写し)
希望限度額が100万円未満で良い場合は、直近の「確定申告書B(第一表)(写し)」を提出します。
この「確定申告書B(第一表)(写し)」の提出は必須になるので、まだ1度も確定申告をしたことがない自営業者の方は申し込みをすることができません。
「青色申告決算書(写し)」または「収支内訳書(写し)」
希望限度額が100万円を超える場合は、以下の書類も必要になります。
・白色申告の場合 … 収支内訳書(写し)
※いずれも直近のもの
確定申告書に関する書類はすぐに提出できるかと思いますので、1度でも確定申告をしている個人事業主の方であれば特にハードルとは感じないのではないでしょうか?
事業計画書等は不要です!
他社の事業性ローンでは事業計画書などが必要になることもあるのですが、アコムビジネスサポートカードローンで必要な書類は、「本人確認書類」と「確定申告書」のみです。
銀行印や通帳も不要なので、事業性資金としてはとてもシンプルな借り入れができますよ。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の新規申し込み方法
ビジネスサポートカードローンの申し込み方法は、アコムに初めて申し込みをする新規の人と、すでにアコムを利用している人で異なります。
まずは、アコム「ビジネスサポートカードローン」の新規申し込み者向けの流れを見ていきましょう。
手順1:ビジネスサポートカードローンの申し込み手続き
申し込み手続きは、
・インターネット
・電話
・自動契約機(むじんくん)、店頭窓口
・郵送
になります。
日々の仕事事業で忙しい自営業者の方におすすめの申し込み方法はインターネットです。
「電話した方が早いのでは?」と思う方もいらっしゃると思いますが、カードローンの審査項目は非常に多いので、電話でひとつひとつの審査項目に回答すると想像以上に時間がかかってしまいます。
自分の事業に集中したい個人事業主の方には、手が空いた時に自分のタイミングで申し込みができるインターネット申し込みをおすすめします。
手順2:必要書類をアコムに提出します
アコム「ビジネスサポートカードローン」の申し込みが終了すると、必要書類の提出方法が記載されたメールが届きますので、確認して提出を行ってください。
書類の提出は会員ページまたはアコムのスマホアプリからできます。
手順3:審査と審査結果のお知らせ
必要書類の提出が完了するとアコム「ビジネスサポートカードローン」の審査が始まります。
インターネット申し込みの場合、審査結果は電話またはメールでお知らせがありますので確認してください。
審査結果が出るまでの時間は最短で30分です。
手順4:契約手続きを行います
審査通過のお知らせがあったら、アコム「ビジネスサポートカードローン」の契約手続きを行いましょう。
契約は、
・自動契約機(むじんくん)
・店頭窓口
・郵送
のいずれかになり、インターネットではできません。
即日融資で借りたい場合は、自動契約機(むじんくん)に来店することをおすすめします。
店頭窓口でも良いのですが、アコムの有人店舗は2021年4月現在全国に4店舗のみになるので、自動契約機(むじんくん)の方が見つけやすいと思いますよ。
▼参考 アコム有人店舗と営業時間
店舗名 | 住所 | 営業時間 |
西新宿支店 | 東京都新宿区西新宿1丁目3-1 新宿サンフラワービル2F |
平日9:30~18:00 |
川崎駅前支店 | 神奈川県川崎市川崎区駅前本町5-3 KOWA川崎駅前ビル2F |
平日9:30~18:00 |
天王寺支店 | 大阪府大阪市天王寺区堀越町16-9 毎日シルバ-ビル4F |
平日9:30~18:00 |
梅田支店 | 大阪府大阪市北区小松原町1-7 ミスターりんビル2F |
平日9:30~18:00 |
手順5:借り入れ可能になります
来店契約が完了したら、ローンカードをその場で発行することができます。カード発行後はすぐにATMなどから借り入れ・返済ができるようになります。
アコム利用者がビジネスサポートカードローンに切り替えることもできます
すでにアコムと契約をしている人で、ビジネスサポートカードローンに切り替えたい場合は、インターネットから新規申し込みをすることはできません。
まずはアコムコールセンター(0120-07-1000)に相談をしてみてください。
また、アコムを利用していないけど、他の消費者金融から借り入れとアコムビジネスサポートカードローンでの借り入れ希望額の合計が年収の3分の1を超えそうな場合(超えている場合)も、まずはアコムコールセンター(0120-07-1000)に問い合わせてみてください。
申し込み方法や必要書類などを案内してもらえますので、確認してから申し込み手続きを行いましょう。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の借り入れ方法
アコム「ビジネスサポートカードローン」の借り入れ方法は、アコムの通常のカードローンと同じです。
・振込キャッシング
・アコムATM
・提携ATM
▼即日融資で借りたいならアコムATMが便利
アコムの自動契約機(むじんくん)にはATMが併設されていますので、ローンカードを発行したらすぐにアコムATMから借りることができます。
急いでいる場合や即日融資で借りたい場合は、「インターネット申し込み → 自動契約機(むじんくん)で契約 → アコムATMから融資」という流れがスムーズですよ。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の返済方法
ビジネスサポートカードローンの返済方法もアコムの通常のカードローンと同じで、以下の6種類を選択できます。
返済方法 | 手数料 |
インターネット返済 | 無料 |
アコムATM返済 | 無料 |
口座振替返済(自動引き落とし) | 無料 |
提携ATM返済 | 10,000円未満の借り入れ・返済:110円 10,000円超えの借り入れ・返済:220円 |
振込返済 | 金融機関所定の手数料がかかります |
店頭窓口返済 | 無料 |
返済期日は任意の日付を自由に設定することができるのですが、口座振替だけは「毎月6日」に固定されることになります。
いずれの場合も返済期日が土日祝日になる場合は、翌営業日が返済日になります。
毎月の返済額は無理のない金額になっています
アコムの返済方式は定率リボルビング方式になっていて、毎月の返済額は「最後に借りた時の借り入れ残高」に「一定の割合(定率)」をかけた金額で決定されます。
(1,000円未満の端数は切り上げになります)
▼一定の割合
契約限度額 一定の割合
30万円以下 4.2%
30万円超~100万円 3.0%
100万円超 1.5%~3.0%
例)限度額が30万円で、10万円借りた場合の最少返済額
一定の割合は4.2%になるので、
10万円 × 4.2% = 4,200円
1,000円未満の端数は切り上げになるので、最少返済額は「5,000円」になります。
毎月の最少返済額早見表
借り入れ金額に対する毎月の返済額を早見表にしています。
返済計画を立てる際にお役立てください。
▼限度額が30万円以下の最少返済額
借り入れ残高 | 最少返済額 |
5万円 | 3,000円 |
10万円 | 5,000円 |
15万円 | 7,000円 |
20万円 | 9,000円 |
30万円 | 13,000円 |
▼限度額が30万円超100万円以下の場合
借り入れ残高 | 最少返済額 |
5万円 | 2,000円 |
10万円 | 3,000円 |
15万円 | 5,000円 |
20万円 | 6,000円 |
30万円 | 9,000円 |
40万円 | 12,000円 |
50万円 | 15,000円 |
60万円 | 18,000円 |
70万円 | 21,000円 |
80万円 | 24,000円 |
90万円 | 27,000円 |
100万円 | 30,000円 |
⇒アコムの返済方法・毎月の返済額・返済日(引き落とし日)一括・繰上返済方法も
アコム「ビジネスサポートカードローン」の審査は厳しいの?
個人事業主、自営業の人に対して、アコムなどの貸金業者は審査を厳しくする傾向があります。
その理由は、個人事業主という働き方が会社員と違って全く安定していないから。
個人事業主は安定性に欠ける
近年は新型コロナの影響で情勢も変わってきていますが、会社員は基本的に突然収入が途絶えたり来月のお給料が突然もらえなくなる、解雇されるということはありません。
しかし、個人事業主はそもそも雇用されているわけでもなく、契約期間もないので、長期的に安定した働き方ができるという保証や裏付けがないのです。
極端に言ってしまうと、個人事業主という働き方をしていると、本当に突然収入がなくなってしまう可能性は誰にでもあるということになってしまいます。
カードローンの返済日は毎月1回あり、アコムなどの消費者金融はとにかく安定性を重要視します。個人事業主という働き方はこのカードローン業者が求める安定性という面では会社員よりも心許ないんです。
カードローンに限らず、融資を受けたいときに「個人事業主は収入が不安定」というイメージは必ず付きまとうと思っておいたほうが良いでしょう。
ただし、これは通常のカードローンの場合です。
アコム「ビジネスサポートカードローン」は個人事業主専用の商品
ではビジネスサポートカードローンはどうかというと、通常のカードローンよりは個人事業主に優しいと考えていて大丈夫です。
そもそも個人事業主しか申し込みができないので、一般的なカードローンと比較すると利用しやすくなっているんです。
通常、ビジネスローンは必要書類が多く、業績を証明する書類と事業計画の両方が必要になることもあるのですが、アコムビジネスサポートカードローンは確定申告書を直近1期分だけ提出できればとりあえず融資を受けることができます。
個人事業主で住宅ローンを組んでいる人はよくお分かりかと思いますが、1期分の確定申告書だけでお金を借りられるということ自体が審査の柔軟さを表しています。
「ビジネスローンとしても借りられるから、審査も厳しいのでは?」と不安になる必要はないと判断できます。
アコム「ビジネスサポートカードローン」のまとめ
アコムビジネスサポートカードローンは、自営業者の方におすすめできるか?と考えると、慎重に検討した方が良いと思います。
アコム「ビジネスサポートカードローン」をおすすめできないケースとは?
アコム「ビジネスサポートカードローン」は金利が消費者金融と同等なので、ビジネスローンとしては金利が高くなります。そのため高額融資には向いていません。
高額融資を希望なら、アコムのビジネスサポートカードローンではなく金利が低い銀行カードローンや他のビジネスローンを先に検討することを強くおすすめします。
また限度額も300万円なので、審査は比較的柔軟だけどビジネスローンと考えると少額融資専用なのかな?という気もします。
アコム「ビジネスサポートカードローン」をおすすめできるケースとは?
最もアコム「ビジネスサポートカードローン」を上手に使いこなせる人は、「総量規制ギリギリまで借り入れがある個人事業主の人」になります。
通常のアコムカードローンも、プロミスやアイフルなどの消費者金融も総量規制の対象になるので、年収の3分の1以上の金額を借りることはできません。
しかし、ビジネスサポートカードローンなら、総量規制を超える借り入れも可能なので、余裕のある融資が可能です。
また、本当に緊急で借りたいときや、つなぎ融資として考えているならアリかもしれません。
今は資金繰りに問題ないけど、不安がある時に備えて借り入れ枠を作っておきたいという時に検討するという利用方法も良いと思います。
ビジネスローンとしては審査難易度も高くはないので、比較的借りやすいローンになるでしょう。
個人事業主向けの事業向けローンは審査難易度が高いものも多いので、とても気軽に借りられるビジネスローンであることは間違いありません。
返済計画をしっかり立てて、計画通りに返済できそうな少額を借りるという方法なら、アコム「ビジネスサポートカードローン」は使い勝手が良いローンかもしれませんね。
この記事の監修者・専門家
