【良い借金と悪い借金】違いは?した方がいい場合も?

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「借金だけはしちゃいけない」と親から教えられてきた人もいるのではないでしょうか。

確かに返済計画を立てずに安易にお金を借りることは自分の首を絞めることになりますが、でも、借金って本当に絶対にしちゃダメなことなのでしょうか?

自分でもお金はできるだけ借りない方が良いということはわかっていても、どうしても借りないといけないことがあります。

また住宅ローンのように公に認められている借金もあると考えると、必ずしも「借金=悪」とは言い切れません。

「良い借金」と「悪い借金」は、いったい何が違うのでしょうか?


もくじ

お金を借りるとはどういうこと?

私たちは普通に生活をしている中で、様々なものを消費したりサービスを利用しています。

それは生活において必要不可欠なことであり、さらには趣味、スキルアップなど自分らしく生きていく上でも必要なことでもあります。

普段はあまり意識しないことですが、何かを選択するということは自分らしさを追求していくことにつながっているのです。

ただ、通常これらの行動は自分が得ている収入の範囲で行うべきことで、手持ちのお金以上の買い物が必要な場合は、お金が貯まってから買うというのが本来の姿です。

特に日本ではこういった現金主義の考え方が強いと昔から言われています。

現在はクレジットカードというとても便利なものがあるので、利用枠の範囲で、後払い・分割払い・リボ払いで購入することもできますが、クレジットカードは持っていないし、分割払いができない状況だけど、どうしても今お金が必要!というときに「借りる」という選択肢が出てくることになります。

なぜ「借金」のイメージは悪いのか

「借金=悪いこと」と思っている人は多いです。

特に日本人は現金払い主義の人が多く、キャッシュレス化が遅れていることは広く知られていますよね。

支払いは手持ちの現金で行うことが当たり前とされている日本では、今でもお金を借りることは悪いことと考えられている風潮はあるように感じます。

借金が悪いことと言われる理由を考えてみると、

・返せなく可能性があるのは良くないから
・身の丈以上のお金を使うのは悪いことだから
・自己管理、お金の管理ができないのは良くないから

などが挙げられます。

実際に「これくらいなら返せる」と思って借りたお金の返済が現実には苦しくて、借金を返済するために新たな借金をしてしまう人もいます。

こういう話を聞くと「やっぱり借金は悪いことだ!」と思えてきます。

借金は消費の流れを変える

通常何かを購入するときは、働いてお金をためて必要なものを手にいれるという流れになりますが、借金をすると、お金を借りて必要なものを購入して、働いて返済するという流れになります。

この返済には利息が発生することがありますし、返済している間に新たな借金をしてしまうとどんどん返済が苦しくなってしまいます。

借金は自分の将来にツケを回していることと同じなので、負担をかけすぎると良くないことは当然のことです。

借金には「良い借金」と「悪い借金」がある

どんな借金でもお金が足りないから借りるという理由は同じです。

しかし、お金を借りる理由によっては良くないことであるはずの借金が良いことに変わります。

良い借金とは?

例えば、借金をしている理由が住宅ローンであったらどうでしょうか。

住宅ローン

住宅ローンは、家族と一緒に自分らしい生き方をするために必要な、いわば前向きな借金になります。

住宅ローンは銀行の審査に通過しなければ利用できません。銀行は数千万円という桁違いの金額を融資するわけなので、当然審査は厳しいものになります。

これは逆に考えると、住宅ローン審査に通過するということは社会的に信用できる人と判断されたということになります。

また、日本では現金一括で住宅を購入するのは1割程度で、ほとんどの人が住宅ローンを利用してマイホームを購入しています。

金額が大きいので当然といえば当然ですが、この利用率の多さも住宅ローンは「利用して当たり前の借金(悪い借金ではない)」と言えるのでしょう。

⇒最適な住宅ローン・事業用不動産投資ローンに出会える「モゲチェック」(株)MFS 浦濱純一氏インタビュー

奨学金、教育ローン

他にも奨学金や教育ローンなど、子供や自分自身に良い教育を受けさせるための借金は将来への投資になるので、悪い借金とは言えません。

⇒学費が足りない!奨学金制度でお金借りる方法・給付を受ける方法

自動車ローン、マイカーローン

車がないと生活ができない、出勤もできない地域もたくさんありますよね。

そういった時に、自動車ローン(マイカーローン)を組んで、車を購入するというのも悪い借金ではないでしょう。

⇒マイカーローン【銀行VSディーラー】どっちを選ぶ?金利交渉テクニックも公開

悪い借金とは?

では、悪い借金とはどういうものなのでしょうか。

ギャンブルなどの使い道が悪い借金

ひとつは「使い道が悪い」ということが挙げられます。

パチンコ、競馬、競輪、競艇などのギャンブル、後先考えずに遊びたいだけ、お酒を飲みたいだけ、ただただキャバクラ・ホストクラブに行きたいだけ、などのように自分の欲望のままにお金を借りることは悪い借金に当てはまります。

計画性のない借金

本来は良い借金と考えられるものでも、計画性のない借金をしてしまうと悪い借金に変わります。

例えば、自動車ローンです。

返済に無理のない範囲であれば悪い借金ではありません。

しかし返済のことを考えずに身の丈以上の車を購入してしまうと、それは将来の自分に大きなツケを背負わす悪い借金になってしまうでしょう。

借金を返済するための借金、多重債務

最初は返済できるだけの金額を借りたはずなのに、気がついたら借金を返済するための借金を背負っていることがあります。

お金を借りたことがない人は「そんなことって本当にあるの?」と思えるかもしれませんが、借金返済がどうにもならなくなり債務整理をした人の口コミを読んでいると、気がついたときには自転車操業状態だったという人は本当にたくさんいます。

借金で借金を返済することは不可能です。返済のために借りる借金は非常に悪い借金であり、さらに自分を苦しめることになるのは間違いありません。

⇒カードローンでいくら借りる?【返済計画の立て方】シミュレーションや利息の計算方法

クレジットカードのリボ払いはどう?

クレジットカードのリボ払いは、ある程度金額の大きなものでも毎月の返済負担が少ないので便利な支払い方法と感じている人も多いでしょう。

例えば、5万円の品物を金利15%で毎月5,000円ずつリボ払いする場合、返済回数は10回で返済額は合計約53,340円になります。

利息は約3,340円なので、このくらいの利息だったら払っていけそうと感じるのではないでしょうか。

しかし、返済期間の10ヶ月のうちに新たな買い物をしてしまうと、毎月の返済額は変わらず(若干上がることもあります)、返済期間が延びることになります。

返しても返しても元金が減らないというループに陥るので、怖い借金であると言えるでしょう。

⇒クレジットカードのリボ払いとは?分割払いとの違いやメリット・デメリット

借金に対するみんなの反応

Yahoo!知恵袋にキャッシングは悪いことですか?という質問が寄せられているのですが、この質問に対する回答が、まさに借金に対する世間の一般的な見解だと感じます。

質問者さんはきちんとしている人で、お買い物は基本一括払いで借金をしたことはなく、貯金もしています。

今回どうしても30万円必要なのですが貯金には手をつけられない状況なので、翌月一括返済をする予定でクレジットカードのキャッシング枠で借りたいと思っています。

この借り入れについてどう思いますか?という質問です。

回答としては、やはりネガティブな反応の方が多く、
・利子がかかる
・キャッシングではなく貯金を担保にして銀行からお金を借りられると思う
・キャッシングは金利が高いので身内から借りた方が経済的なロスが少ない
・分割払いもせず貯金もしているのに、カード会社に利子を払うのかがわからない
・高利でお金を借りるのは悪いことに決まってる
など。

良い反応は、
・計画的に利用できるなら良いと思う
・借金しないに越したことはないけど、一括返済できるなら良いと思う
・キャッシングも利用方法によっては悪いことではない
・金利が高いことを理解して利用するなら問題ない
など。

少数ですが、仕組みを理解して活用するなら良いのでは?と考えている人もいました。

しかし、翌月一括払いで完済できる借金ですら、世間としてはあまり良いイメージはないということがわかりますね。

借金の方法でデメリットを軽減できることもある

上記の相談者さんのケースでなるべく負担を少なくお金を借りる方法は2つ考えられます。

ひとつは「定期預金担保貸付」を検討することです。

もし貯金が定期預金であれば、その預金を担保にしてお金を借りることができます。

⇒定期預金担保貸付とは?超低金利でお金借りる

借り入れ可能な金額は金融機関によって異なりますが、ゆうちょ銀行「貯金担保自動貸付け」なら預金の90%まで300万円を上限に借りられます。貯金が100万円であれば90万円借りられることになります。

定期預金担保貸付でも利息は発生しますが、クレジットカードキャッシング枠と比べると圧倒的に低いです。

⇒クレジットカードのキャッシング枠でお金借りる方法

ほとんどのクレジットカードキャッシング枠の金利が18.0%であることに対して、ゆうちょ銀行の場合は0.25%~0.5%で借りられます。

⇒ゆうちょ銀行(郵便局)でお金借りる方法

ちなみに前回調査した時の金利は0.26~0.51%だったので、現在の方が有利に借りられることになります。

定期預金担保貸付には、定期預金を解約したり預金を取り崩すことなくお金を借りられるというメリットもあるのですが、さらに大きなメリットが「お金を借りても信用情報に影響しない、ブラックリストにならない」ということです。

定期預金担保貸付ならどれだけお金を借りても信用情報に全く影響しません。将来は住宅ローンを組んでマイホームを購入したいと考えている人にも安心できる借り入れ方法です。

もうひとつの方法は、無利息サービスがある消費者金融で借りることです。

⇒一時的にお金を借りたい!金利0円(無利息)当日借入OK融資先

クレジットカードキャッシング枠は、多くの場合無利息期間が設けられていません。

金利18%で30万円を30日間借りた場合の利息は、「30万円 × 18% × 30日 ÷ 365日 = 4,438円」になります。

一方アコムなどの大手消費者金融は、初めて利用する人向けに30日間無利息サービスを設けています。

30日間無利息サービスで借りることができたら、この4,438円を丸ごとカットできるので利息が高いというデメリットや不安は全て解消されます。

ただし、消費者金融は1度でもお金を借りると、その内容が一定期間信用情報に記載されることになります。延滞してしまうとブラックリスト入りするリスクもあるということを知っておかなければいけません。

お金は借りない方が良いの?

住宅ローン、奨学金、教育ローン、自動車ローンなどは良い借金になることがわかりましたが、そのほかの借金は絶対にしない方が良いのでしょうか。

回答としては、お金を借りることの基礎的な知識を身につけてメリット・デメリット・リスクを把握していれば必ずしも借金は悪いことではないと言えるでしょう。借金の仕組みを理解していれば安易な借り入れも防げるはずです。

例えば、良い借金の奨学金は教育を受けるために必要なお金ですが、学校を卒業したら数年間かけて返済しないといけない大きな借金であることは間違いありません。

教育という大切な対価を得られるのですが、同時に「返済」という義務を背負うことの意味を理解した上で借りなければいけないのです。

これは悪い借金でも同じです。

例えば、どうしても欲しいビンテージギターを借金で買った、サーフボードを借金で買ったなど、他の人から見たら「そういうことはお金を貯めてからにすれば?」と思える借金を背負ったとします。

しかし、借金の仕組みを理解してお金を借りて欲しいものを手に入れたのであれば、それ以降も無謀な借金はしないでしょう。

また、これは私の個人的な見解ですが、欲しいものを借金してでも早々に手に入れるということは、時間を買うことにもつながると思っています。

例えば動画編集のために新しいパソコンを購入したいけど、お金が貯まるのを待っていたら1年間かかってしまうとします。

この場合、目的は動画編集をすることで何か新しい作品を生み出したり楽しみが増えるなど可能性は無限にありますし、新しい収入に繋がるかもしれません。

しかし、ソフトを使いこなすには勉強と実践が必要なので、時間がかかる地道な作業も行わなければいけません。

お金が貯まるまで1年間待ってパソコンを手に入れても良いのですが、借金してでも今購入すれば時間を買うことにもなり、習得する時間を1年間繰り上げられることになります。

何かを習得するにあたってのこの1年間の差は本当に大きいですよ。

苦労して手に入れたものの方が手に入れた時の喜びは大きいと言われていますが、手に入れること自体が目的ではなくその先に意味や価値を見出したい場合は、借金が物を手に入れる以上の価値を生むこともあります。

借金を後押しするわけではないですし、最初からお金を貯めているのがベストだとは思いますが、「借金=絶対的な悪だからダメ」という固定観念を押し付けるのも違うと感じます。

お金を借りることは悪いことではない!ただし条件がある(まとめ)

道徳的観念、美徳的な意味合いからお金を借りることは悪いことと思われがちですが、なんでも現状を考慮して身の丈にあったものを選択しないといけないとなるとなんだかつまらないですし夢もないですよね。

一般的に良い借金と思われていない借り入れでも、借金は絶対にダメということはありません。(ギャンブルのための借金はダメですよ)

ただし、

・お金を借りるということの基礎知識、メリット、デメリットを把握しておくこと
・安易な借り入れはしないこと

この2つが確実に守れる人じゃないと、返済が苦しくなり借金が借金を生んでしまう可能性があることを理解しておきましょう。

「ご利用は計画的に」と言われていますが消費者金融も銀行カードローンも利息で利益を出しているので、できるだけ多くの人にお金を借りて欲しいと思っています。

お金を借りると元金に加えて利息も返済しなければいけません。借り入れ金額が多く借り入れ期間が長いほど利息も大きくなります。

万が一返済が滞ると遅延損害金も発生しますし、ブラックリスト入りするリスクもあります。

⇒アコムの遅延損害金について【支払いが延滞・遅延した時の対処】

クレジットカード会社もリボ払いは便利ということを訴求していますが、毎月の返済負担が少ない分、支払い期間が長くなり利息が増えるというリスクがあります。

このことを知らないまま使ってしまうと、いつまでたっても返済が終わらない・・・という事態になりかねません。

借金は必ずしも悪いことではありませんが、目的や自分の考え方と行動によって良くも悪くもなりますので、どんな時でも自分のお財布は自分で守らなければいけません。

どうしてもお金を借りる必要がある場合は、借入先を検討する前に借金を背負うということの知識を身につけるようにしましょう。

お金について学んだことは、必ず一生の役に立ちますよ。


 
 

このサイトの監修者・専門家

この記事の監修者 このサイトの監修者は、株式会社タンタカの代表取締役「丹野貴浩(⇒プロフィールはこちら)」で、簿記1級の資格を持ち、10年以上、クレジットカードやローンなど金融系のWEBメディアを運営・管理している金融メディア運営の専門家。
   

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