借金の断り方【お金を貸したくない時の対処法】

大親友やお世話になった人に「お金を貸してほしい」と頼まれたら…。とても断りにくいですよね。

窮状を訴えられたらお金を貸してあげたくなるのも人情です。しかし、個人間でのお金の貸し借りはどんなに信頼できる相手であってもトラブルの元です。

この記事では、大切な人との人間関係を壊さない借金の断り方を解説していきます。


もくじ

お金を貸すのはトラブルのもと

親しい友だちやお世話になった人が困っていて「お金を貸してほしい」と言われると、お金を貸さないほうがいいという理性とお金を貸してあげたいという感情の板挟みになるかもしれません。

また、普段会うことのない人であれば「お金は貸せません」ときっぱり断ることもできるかもしれませんが、近所や子どもを通したお付き合いなどでは無碍に借金の申し出を断ることもできないので悩んでしまいがちです。

お金を貸してあげて解決するのなら…と貸してあげたとしても、返してもらえなくなってしまうこともあります。

とくに、銀行や消費者金融などからお金を借りれないほどに困窮してる方であれば、他に借金がある可能性もあります。

もしかしたら、借金を返すためにあなたに借金をしたいと言ってきているのかもしれません。そうなると、貸したお金を返してもらえる可能性は非常に低くなります。

良かれと思って貸したお金が返してもらえない…、これでは人間関係がこじれてしまい、トラブルのもとです。どんなに信頼している相手であっても、お金が絡むことは上手に断ったほうが賢明なのです。

人間関係を壊さない借金の断り方【10の方法】

お金は貸したくないけれど人間関係は壊したくないという方のために、上手な借金の断り方を10個用意しました。

状況や相手によって借金の断り方を変えたり、複数の借金の断り方を組み合わせて波風立てずにスマートに断りましょう。

①助けたい気持ちを伝える

相手のお願いは「お金を貸してほしい」ということですが、それ以外にできることがないか考えてみましょう。「お金は貸せない」というだけでなく、「お金は貸せないよ。でも~して助けることはできるよ。」といえば、こちらが相手を助けたいと思っている気持ちは伝わります。

相手を突き放すことにはならないので、お互いの気分が悪くなることもない借金の断り方といえます。

②他のお金を借りる方法を伝授して借金を断る

あなたにお金を貸してほしいと言ってきている相手は、もしかしたらお金を借りることへの知識があまりないのかもしれません。

「銀行から借りる方法や消費者金融から借りることは検討したの?」と、さりげなく聞いてみましょう。

「銀行では無理と言われた」「消費者金融なんて怖い!」というような返事が返ってきたら、お金を借りる方法をあまり知らないのかもしれません。

銀行でも審査が比較的易しいフリーローンやカードローン商品もありますし、消費者金融もきちんとした業者に正しく借りて返済すれば何も怖いことはありません。

また、生活に困窮しているようであれば、生活保護の受給や生活福祉資金貸付制度も利用できるかもしれません。

まずはそちらを検討するように伝えたり、銀行や消費者金融からお金を借りるのであれば返済のプランを一緒に考えてあげるのもよいでしょう。

③自分もお金がないと伝えて借金を断る

お金がないところから借りることはできませんので、「貸してあげたいけど、私もお金がない」と言うことも有効です。

親が入院していて入院費がかかる、子どもの学費がかかる、夫の収入が減ってしまって…など、あまり親しくない人であれば嘘でもバレる可能性は低いです。

ただし、親戚やママ友など自分の家庭の状況をある程度知っているような人には、嘘ではないかと怪しまれてしまうかもしれません。

④家計は配偶者が管理しているのでお金は貸せないと言う

家計を管理していないので、お金を工面することができないと言って借金を断るのも手です。

配偶者と面識の薄い相手なら、配偶者にまでお金を貸してもらうよう頼んでほしいとは言ってこないでしょう。

ただし、夫婦共通の友だちや知人であれば、あなただけでなく「あなたたち夫婦」にお金を貸してほしいと頼んでくる可能性もあります。

⑤お金の貸し借りはダメという家庭のルールを理由にして断る

「お金の貸し借りはダメって家族のルールがあるから」と、「家庭のルール」を理由に断るのもよいでしょう。家庭のルールにまで口出しをされることはまずないと思いますが、「そこをなんとか…」と頼み込まれてしまうかもしれません。

それでも、「子どもにもルールを守るよう言っているから親の私が守らないわけにはいかない」「義両親とも決めていることだから」と家庭のルールを守る意思を貫けば、相手も諦めてくれるはずです。

⑥お金の貸し借りでトラブルになったことがあると言って断る

これまでにお金を借りたり貸したことがなかったとしても、「お金の貸し借りで揉めたことがあるから貸せない」「いま、ちょうど揉めているところだから貸せない」と言って借金を断るのもひとつの方法です。

多少体裁が悪い嘘かもしれませんが、お金を貸して本当にトラブルになるよりかはマシと考えることもできます。

どうしても体裁が気になる場合は、親戚など自分ではないけど身近な人がお金を貸してトラブルになったことがあるから怖くて…というのも手です。

⑦他の人に借金の相談するようお願いする

本来、まず頼るべきところは自分ではなく相手の身内のはずです。もしかしたら、身内に相談しないまま気軽に頼めるあなたに借金をお願いしてきていたり、そういった常識をしらないのかもしれません。

「親や兄弟にはお願いしてみたの?」と聞くような素振りで、「言いづらくて…」「まだ頼んでないんだよね」という返事がかえってきたら、まずは自分ではなく身内に相談するように促して借金の申し出を断りましょう。

⑧お金がない理由を聞いてみる

いくら断ってものらりくらりと交わして「お金を貸してほしい」としつこく言ってくる相手もいるかもしれません。

そんなときは、なぜお金が必要なのか理由を聞いてみましょう。

最初は「冠婚葬祭でちょっとお金が足りなくて…」などもっともらしいことを理由にしているかもしれませんが、額が見合っていなかったり、なにかおかしい点やひっかかる点がでてくるかもしれません。

もしかしたら、遊ぶためのお金を借りたいだけであったり、他でつくった借金を返すためのお金を借りたいのかもしれません。

そうしたことがわかったら、「そういうことであれば、お金は貸せない!」と強めに借金の申し出を断ることできるのではないでしょうか。

⑨金を貸さない代わりに節約術を教える

お金を貸さない代わりに節約術を教えてあげるのもよいでしょう。

たとえば、家族でスマホを大手キャリアから格安SIMに変えるだけでも1万円近い節約ができる場合もありますし、電気料金とガス料金を一本化して安くするといったことは、なんとなく聞いたことがあるけど実践していないという方もいます。

もし、そうした知識があるのなら教えてあげたり、一緒に調べてみるのもよいでしょう。

相手が借金のお願いを切り出すときに「お金に困っていて…」というようなセリフを使うのであれば、すかさず「そういえば、こういう節約方法があるんだって!知ってる?」と話題をそらすこともできます。

⑩副業を勧めて借金を断る

最近では、クラウドソーシングでの受注やフリマアプリでの転売など、会社員が自宅にいながらでもできる副業も増えてきています。

小額だけ貸してほしいと言われたら、「副業をやってみたら?」と勧めるのも一つの方法です。

「難しそうだし、できない」と言われるかもしれませんが、フリマアプリでは転売までしなくとも自宅にある不用品を出品するだけでも収入に繋がることもありますし「できることからやってみればいいのよ。」と言ってお金を借りるのではなく稼ぐことへ考えを変えるよう促すのも良い方法です。

借金の断り方のパターン

上で説明した①~⑩の借金の断り方を使って、実際に断るパターンをイメージしてみましょう。

お金は貸せないことを主張したあとは、嫌な雰囲気になったり何度も借金をお願いされないためにも話題を変えてしまうのがおすすめです。

また、会話の主導権が相手にあると、どうしても相手のペースに巻き込まれがちです。

お金を貸す気はなかったのに、流れでつい貸してしまった…ということがないように、会話の主導権を相手ではなく自分が握ることも大切です。

相手の言うことに答えるだけでなく、自分から相手に質問をしたりしましょう。

【パターン1】
A「お願いがあるんだけど、お金を貸してくれない?」
B「え!?急に?!悪いけど、貸せないわ。」
A「どうして?」
B「私もお金がなくて…。ほら、子どもの教育費がかさむ時期だから…」③
A「私も困ってるのよ。なんとかならない?」
B「お金を貸してあげたいのは山々だけど、夫が家計を管理してるからどうにもならないの。」④
 「銀行には相談した?親とかにもお願いしてみたの?」②・⑦
A「まだ。でも、頼みにくいから…。」
B「まずは、親にお願いしたら?それでダメなら銀行から借りるという手もあるし。」②・⑦
 「話はそれからだわ。うちもお金は貸せないけど、週末にお夕飯おすそ分けくらいならできるから。」①

一度、借金を断っても「なんとかならない?」と言われてしまうと、言葉につまってしまうかもしれませんが、他にも貸せない理由をすぐに言ってあくまで「貸せない」という主張をしています。

また、自分から他に借り先はないのかと質問をしてみて、「まずはそちらをあたってほしい」ということを言えば相手も頼みにくくなりますね。

「お金を貸せない、よそで相談して」と突き放すだけでなく、最後にできることは協力するというフォローを入れるのが人間関係を悪くしないためのポイントです。

【パターン2】
A「やっぱり、お金なんとか貸してもらえないかな?」
B「どうして?なんでそんなに必要なの?」⑧
A「うーん、ちょっと、色々と要るのよ。」
B「以前におじが借金のある人にお金を貸してトラブルになったのを見ているからトラウマなの。お金は貸せないわ。」⑥
A「トラブルになるようなことにはならないから大丈夫よ!」
 「3万でいいから貸して!」
B「じゃあ、借りるんじゃなくて副業や節約すれば間に合うんじゃない?」
「この前フリマアプリで子供服や食器を売ったらけっこうな収入になったわよ。そういうのやってる??」
「あとね、格安SIMにしたら携帯代がすごく安くなったの!Aさんの携帯って格安SIM?」⑨・⑩
A「そういうのはやってないけど…」
B「やり方教えてあげるから、やってみましょうよ!」

借金する理由も教えてくれないのに、貸したくないですよね。そういう場合は、相談にのることも難しいので、貸せないと断ったうえで話題を変えてしまうとよいでしょう。

話題を変えたあとはある程度自分が主導権を握らないと再び借金のお願いの話へ戻されてしまいます。

例ではフリマアプリでの不用品処分などを挙げていますが、自分が会話の主導権を握れるくらい詳しいことに話題を変えるのがおすすめです。

たとえば、何曜日にどこのスーパーが特売をしているとか、そこで何をお得に買ったとかでもOKです。

借金のお願いから話を脱線させるのが目的なので、自分で話を広げられる話題に変えましょう。

借金を断って相手を怒らせてしまったら?

個人にお金の相談をもちかけてくるということは、相当困った状況になっている可能性が高いです。

そのような状況では、冷静さを欠いてしまい、根は穏やかな人であっても、人が変わってしまうようなこともあります。

お金を貸せないと断ったときに、相手が「信用してないってこと?」「友だちが困ってるのに、見捨てるの?」「あのとき助けてあげたのに!」「なんて冷たい人なの!」などと逆上されるのが怖くて断るのをためらっている方もいるかもしれません。

また、実際に断って怒らせてしまい、どうしたらよいかわからない方もいるでしょう。

この章では、借金を断って相手を怒らせてしまったときの対処法を解説します。

「信用をしてない」ではなく、信用してるからこそお金を貸さない

「貸してくれないってことは、信用してないんだね」と言われるかもしれません。

そんなときには、「もし、本当に信用してなかったら手切れ金渡して絶交してるよ。信用してるからこそ、信用にヒビが入るかもしれないお金の貸し借りをするのは嫌なんだよ。」と言ってみるのもよいでしょう。

交友関係を続けたければ、「友だちでいたいからこそお金の絡む付き合いをしたくないと思ってるから、わかってほしい。」と伝えるのもよいでしょう。

そのときは相手も冷静になれないかもしれませんが、いつかあなたの言葉が胸に刺さるときが訪れるでしょう。

お金を貸すこと以外で協力する

借金を断る方法①でも紹介しましたが、お金を貸す以外でできることなら力を貸すと伝えることが大切です。そうすれば、相手の「見捨てられた」とか「自分だけ助けてもらっておいて…」という気持ちがおさまってくるはずです。

借金を断ったらしばらく距離を置く

相手の精神状態がどん底になっているときに、言い合いをしても何もいいことはありません。

借金を断ったら、思い切ってしばらく連絡を取るのを控えるようにするのもひとつの方法です。

相手は見捨てられた、裏切られた…と被害者のように振る舞うかもしれませんが、借金を断ることは悪いことではありません。

できないことをできないといっただけで、できないことを強要されているあなたのほうが被害者といってもおかしくないでしょう。

相手の激しい怒りや負の感情に巻き込まれて、自分もイライラしたり不安になってしまうことも。思い切って連絡を取るのをやめてしまいましょう。

どうしてもお金を貸さなければならない場合

きちんと断って、お金を貸さないのがベストですが、どうしても貸してあげなくてはいけない場合もあるかもしれません。

もし、お金を貸してあげる場合は「貸す」のではなくお金を「あげる」つもりで渡しましょう。貸したお金が返ってくることをはじめから期待しないことです。

とはいえ、やはり貸したお金は返してほしいですし、返ってくるはずという期待もありますよね。

また、すでに貸してしまったお金を返してもらえないときには困ってしまいますよね。この章では、やむを得ずお金を貸すときの準備と返済の督促の仕方を解説します。

貸すときは借用書を書く

お金を貸すときには、どんなに親しい間柄であってもお金の貸し借りが発生したという記録を書面で残しておくことが大切です。

口約束だけでは、貸した金額をうやむやにされたり、返済の期日を「決めていない」など言い逃れされてしまう可能性があるからです。

借用書は借りる人が作成して、借りるお金と引きかえに貸主へ提出します。

借用書には、作成日、金額や返済期日、利息などお金を借りる条件、返済方法、滞納時の対応などを記載します。

借用書は私文書にあたるので、公正証書のような強い法的拘束力はありません。仮に、返済が滞ったとしても裁判なしに借金の回収をするようなことはできません。

費用はかかりますが、法的拘束力のつよい公正証書を作成しておくとよいでしょう。

しかし、借用書もないよりはあったほうが絶対によいものです。

もしも裁判になった時には借金をしているという証拠にもなりますし、双方の認識のずれをなくし、言った言わないのトラブルを防ぐのに役立ちます。

角の立たない返済の督促方法

貸したお金を返してもらえないときに返済を要求するのは正当なことなのですが、なかなか言いづらくなってしまうのも事実です。

また、言い方ひとつで相手の反感を買うこともあります。お金を返してほしいということを伝えつつも、角の立たない督促の方法を知っておきましょう。

返済のプランを相談し直す

返済の期日に遅れたからといって、すぐに「法的手段に出る!」というのは相手の反感を買ってしまうことがあります。

返済期日に「まだお金を返してくれないの?」と責めるような言い方よりも、まずは「今日が期日だったと思うけれど、返済はできそう?」といったような聞き方のほうがベターです。

お金を貸している側なのに、下手に出るような言い方をしなければいけないことにもどかしさを感じるかもしれません。

しかし、お金を貸すという選択をしたのは自分自身。人間関係を保ちながらお金を貸すという難しい道を選んだのですから、こらえましょう。

返済期日に返せないと言われたら、いつなら返せるのか、今いくらなら返せるのかということを聞いてみましょう。

「給料日まで待ってほしい」といったような回答が得られるかもしれません。その場合は、新たに設定した期日を書面などに残してお互いの認識にずれがないようにしておきましょう。証拠を残すという意味でも有効です。

なかなかお金を返してもらえない時の督促

「いい加減にお金返済してよ」と迫っても逆効果になってしまうかもしれません。

あまりに激しく、厳しく督促を繰り返しては、脅迫だと捉えられてしまってこちらが不利になってしまう可能性もあります。

ここはひとつ冷静になって、「あなたが返してくれないと、うちの家計も厳しいの。今月末に○○の代金を支払うことになっていて、それまでには一部でもいいから返してほしい。」といったように、相手が返済をしないことで困っていることを伝えるのがベストです。

良心のある借り主であれば、たとえ一部でも返済をしてくれるかもしれません。

最終手段は法的手段

自分での督促に限界を感じつつも、どうしても返済をしてもらわないと困るという場合には、最終手段として法的手段をとることも考えておきましょう。

法的手段にでる場合には、内容証明をつかって催告状や請求書を送ることからしなくてはなりません。

この段階で相手が返してくれればよいのですが、それでも返してくれなければ、裁判ではなく公正な第三者を間に入れて話し合う民事調停という方法もあります。

簡易裁判所で調停が成立すれば、和解調書が作成されます。

もし、その内容を履行しなかったときには裁判をしなくても強制執行(差し押さえ)ができるようになります。民事調停は裁判に比べると費用も安く手続きも簡単です。

借金の断り方「まとめ」

いくら親しい人で信頼できる人であったとしても、お金を貸すのはトラブルの元です。

できる限りお金を貸さずに上手に借金を断りたいですね。

お金のことを話題に出されたら、相手のペースに巻き込まれないように断固としてお金を貸さない姿勢を崩さないことが大切です。

「うーん、でも…」というように迷うような素振りを見せると「貸してくれるのかな」という期待を持たれてしまい、余計に借金のお願いがしつこくなることも。

「お金を貸して」と言われたら、間髪入れず「ごめんね、お金は貸せない」と貸さない意思を伝えることが大切です。

もし、やむを得ずにお金を貸すときには返ってこない可能性が高いと心のなかで覚悟しておきましょう。

借用書や公正証書といった書類で借金の記録を残しておくのも忘れないようにしたいですね。

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