手作りヘアパック【作り方・効果検証】数種類作ってみた
自然の素材を使って作るヘアパックは、地球にも髪にも優しいと言われています。
手作りヘアパックのレシピを見てみると今おうちにキッチンにあるようなものばかりで作ることができそうなのですが、肝心のサラツヤ効果はどうなのでしょうか?
この記事では、実際に手作りヘアパックを数種類やってみて効果を検証しています。
決してマネして欲しくない手作りヘアパックレシピ(失敗事例)もありますので、実践する前にぜひご覧ください!
ヘアパックとは
ヘアパックは髪のダメージが激しいときに使用するちょっと特別感のあるヘアケアアイテムです。髪に潤いと栄養を与えてくれるので、まとまりが良くなる、髪がサラサラになるなどの嬉しい効果があります。
使い方はトリートメントと同じです。
シャンプーをした髪にたっぷり塗って、時間をおいてなじませてから洗い流します。
成分もトリートメントと似ているのですが、ダメージから回復させる成分が多かったり、濃度が濃いものなどもあります。
ヘアパックの効果
ヘアパック最大の効果は、やっぱりダメージ対策!即効性があるので、1回のヘアパックだけでもつるんつるんの美髪を目指すことができます。
また、市販のヘアパックの中にはダメージ回復だけでなく、薄毛や白髪対策にもなる製品もあるので、髪の悩みに合わせて選ぶこともできます。
使用頻度は、週に1~2回程度。トリートメントよりも補修力が高いので、スペシャルケア的な位置づけになります。
手作りヘアパックの作り方
ヘアパックは手作りすることもできます!材料はキッチンにあるものばかりなので口に入っても安心ですよ。
人気のある簡単な手作りヘアパックを実際に作ってみます!
手作りヘアパックは市販のヘアパックと違ってシャンプーの前に使用します。
パック時間が終わったらしっかり洗い流してからシャンプー・トリートメントを使用します。
使う順番だけ気を付けて下さいね。
オリーブオイル+レモン汁ヘアパック
親日家でおなじみのモデル、ミランダ・カーが雑誌で紹介したことからネットで爆発的に広まっている手作りヘアパックのレシピです。
材料も少ないので、週に1回のスペシャルケアにぴったりですよ。
オリーブオイル:大さじ3~4杯
レモン汁:少々
【作り方】
オリーブオイルとレモン汁を混ぜるだけ!
ドレッシングのにおいがする(笑)
オリーブオイルだけだったら匂いが気になるかもしれませんが、レモン汁を混ぜることでかなり爽やかになっているのがわかりますよ。
【使い方】
髪に手作りヘアパックを塗って10分以上待ちます。
その後シャンプー、トリートメントをします。
ヘアパック中に湯船に浸かるときは、髪をひとつにまとめてから、
ヘアキャップや蒸しタオルを巻きます。
このまま10分くらい置きます。
【感想は?】
いつもよりも髪全体がしっとりと落ち着いているのがわかります。
オイルを吸ったのか、髪が重い気がしますよ。
オリーブオイルの匂いはまったく残っていません。
髪の保湿効果は少し実感できていますが、それよりなによりお伝えしたいことがあります。
お風呂でオリーブオイル+レモン汁ヘアパックをすると、お風呂全体がものっすごくヌルヌルする!
塗っているときにオリーブオイルが髪からポタポタ垂れるので床がヌルヌル、湯船につかると壁も底もヌルヌル、ヘアキャップも洗面器も蛇口も全部にオイルのヌルつきが移ります。
お風呂でオリーブオイル+レモン汁ヘアパックをやった後は、必ずお風呂全体の掃除をしないと、次に入る人が滑って危険です。
足の裏もヌルヌルするので、洗ってるそばから床がヌルヌルしてきて、わたしはお風呂全体を3回洗うハメになってしまいました。
タオルやスリッパもなんとなくヌルついている気がして、お風呂上りにすぐ洗濯しました。
オリーブオイル+レモン汁ヘアパックは、この労力のわりには効果が低いと思います。髪をキレイにしたいだけなのに大変すぎますよ~!
ミランダ・カーもお風呂掃除してるのかな・・・。
掃除が本当に大変なので、洗面台にシャワーがある方は洗面台で洗い流すことを強くオススメします!!
1度心が折れてしまったので、次はオイルを使わないものを試してみます・・・。
ヨーグルトヘアパック
ヨーグルトヘアパックは、ヨーグルト単体でパックします。
ヨーグルトの乳脂肪分が髪に潤いを与え、たんぱく質がダメージを補修してくれるそうですよ。
ヨーグルト:大さじ3~5杯
ラップ
タオル
【やり方】
1.髪にヨーグルトをまんべんなく塗ります。
冷蔵庫から出したてのヨーグルトは冷たい・・・。
ロングヘアだと大さじ5杯以上使わないとまんべんなく塗ることができないかも。
ヨーグルトの水分を髪が吸うのだと思いますが、どんどんヨーグルトが固まって髪がゴワゴワになってきます。
指も通らなくなりますが、気にせず塗っていきました。
2.頭全体をラップでくるみます。
3.ラップの上から蒸しタオルを巻きます。
蒸しタオルは電子レンジで作ります。
写真で巻いているような厚手のフェイスタオルでも2分くらいでかなりアツアツになります。1分30秒くらいから試してみて下さい。
4.蒸しタオルが冷えないように時々温めなおしながら、20分パックします。
【感想は?】
ヨーグルトはゆるゆるなのでポタポタと洗面台に落ちてきます。洗面台やお風呂場でやってくださいね。
待ち時間の間にたまにフワッとヨーグルトのにおいがしますが、ヨーグルトが嫌いでなければ気にならないと思います。
洗い流す前に髪にさわってみると、指が全然入りませんでした。
シャンプーをしてもきしみがあるので不安だったのですが、いつもどおりトリートメントしたらサラサラに戻りました!
ヘアパック効果は、正直なところあまりよくわかりません・・・。
髪が柔らかくなった気がしますが、気のせいかもという程度です。ヨーグルトヘアパックは1回で大きな変化があるわけではなさそうですが、リーズナブルで手軽ではあります。
オリーブオイル+卵黄+はちみつヘアパック
オリーブオイル、はちみつ、卵黄を使ったヘアパックです。
オリーブオイルにはダメージ修復、はちみつは乾燥を防ぐ・保湿、卵黄は髪に必要な栄養を補給する効果を期待できます!
オリーブオイル:大さじ2~3杯
はちみつ:小さじ2杯
卵黄:2個
【作り方】
3つの材料がすべて混ざってペースト状になるまでよく混ぜます。
混ぜる前の状態です。
しっかり混ぜるとやわらかいクリームのような状態になります。
【使い方】
毛先から塗って、30分たったら洗い流します。そのあとシャンプー、トリートメントをして下さい。
ヘアパックを手に取ってみるとオリーブオイルと卵の匂いがします。
髪に塗っています。
手と髪についたヘアパックがポタポタ垂れてくるので、洗面台で塗ると良いと思います。
この後ヘアキャップをするだけでも良いのですが、手作りヘアパックがヘアキャップにべったりつくのがイヤだったので、まずラップを巻いてみました。
ラップの上からヘアキャップを巻くこの方法、気に入りました!
30分経ったら洗い流して、シャンプー&トリートメントをするのですが・・・、
何が作用してこうなるのかわからないのですが、ガッチガチに固まっています!ツバメの巣みたい。
シャンプー前にぬるま湯で流したらかたまりは取れましたが、髪が固くなっていてもつれがありました。
シャンプーとトリートメントをすることでもつれはほぐれましたが、ちょっと焦りました!
【感想は?】
ドライヤーとブラッシングをした後の状態です。
毛先がいつもより少し落ち着いている感じはあります。
ネットですごく効果があると言われていたので楽しみにしていたのですが、そこまで指通りなめらか~!という感じはありません。
オリーブオイル+卵黄+はちみつヘアパックも、労力のわりには・・・という感じです。
やっぱり自然のものだけでできている手作りヘアパックなので、効果は穏やかなのかもしれませんね。
ちなみに、いろいろ混ぜるのが面倒なときには、卵黄だけでもヘアパックになります。
卵黄をよく混ぜて髪に塗ったら、30分ほど置いてから洗い流してシャンプー・トリートメントをするだけなのですが、ロングヘアの方だと卵は3個以上必要になると思います。
それってコスパ的にどうなんでしょうね?
ばなな+はちみつヘアパック
こちらは乾燥とダメージが激しいとき用のレシピだそうですがオススメしません。悪い例としてご覧ください。
ばなな:1本
はちみつ:大さじ1
【作り方】
バナナとはちみつがペースト状になるまでよく混ぜます。
ミキサー、ブレンダーを使うと簡単にできます。(しつこいですが、おすすめしません)
【使い方】
髪にペーストを塗って30分くらい置いてから洗い流します。
私はバナナはちみつヘアパックを塗ってから、ラップをしてヘアキャップをして30分待ちました。その後いつもどおりシャンプー&トリートメントします。
【感想は?】
バナナはちみつヘアパックをおすすめしない理由はコレです。
髪にツブツブが絡まっているのがわかりますか?
アップにしてみます。
何度すすいでもバナナはちみつヘアパックが髪に残ってしまうんです(涙)
すすいでる途中に気が付いたので、シャワーを強くしてシャンプーも丁寧にしたのですがそれでも落ちませんでした。
写真のようなツブツブが髪全体に残っているんです。
ブラシがとおらないので仕上がりはこう!
こんなのヘアパックじゃないですよ~。
結局この日はあきらめて、翌日髪が乾いた状態で目の細かいブラシで髪をとかしてカピカピに乾いたバナナのカスを少しずつこそぎ落としました。
フケのようにパラパラふってくるバナナを見て、食べ物をこんなふうにしてゴメンナサイという気持ちになりますし、髪も3日間くらいはバッサバサでした。
バナナなどの固形のものをつぶして作るヘアパックは髪に残りやすいのだと思います。
本当はこのあと「ココナッツオイル+アボカド+はちみつヘアパック」をする予定だったのですがアボカドが怖いのでやめておきます・・・。
はちみつ+豆乳+オリーブオイルヘアパック
ダメージ回復、抜け毛の予防向けのヘアパックです。
ネットのレシピでは、はちみつ、豆乳、オリーブオイルに大さじ1杯の小麦粉を混ぜると書いてあったのですが、バナナ同様に小麦粉が髪に絡まないかすごく心配です。
そこで調べてみると当サイト(女子リキ)の「小麦粉パックの美白効果を体験!作り方・正しい使い方」という記事がヒットしました。
記事内の「正しい小麦粉パックのやり方」に小麦粉パックが髪に付着するとなかなか取れないと書かれています。
やっぱり小麦粉を使うのは怖いのでそれ以外の材料でやってみます。
無調整豆乳:大さじ1
オリーブオイル:大さじ1
【作り方】
はちみつ・無調整豆乳・オリーブオイルをよく混ぜます。
【使い方】
髪に塗ったら30分くらい置いて下さい。
洗い流してからシャンプー・トリートメントをします。
このヘアパックも塗っている途中で髪からポタポタ垂れてきますし、 時間が経つごとにどんどんカチカチにかたまってきます。
ラップ、ヘアキャップ、汚れても良いタオルなど、使うものを全部用意してから塗り始めて下さい。
30分待って、ラップとヘアキャップをはずしてみました。
カッチカチです!
洗い流すときは、手作りヘアパックをできるだけシャワーで流してからシャンプー・トリートメントをしていきます。
【感想は?】
こちらがドライヤー&ブラッシング後の状態です。
オリーブオイルを使っているので、もっと毛先までまとまるかな?と思ったのですが、そうでもなかったです。
どちらかというと「オリーブオイル+卵黄+はちみつヘアパック」の方がまとまりは良かったです。
すすぎがたりなかったのか、翌日頭皮がやや重く感じて、触ってみるといつもよりも油分が多い感じがしました。
毛穴に手作りヘアパックが残っていたのかも。
おすすめは?手作りヘアパックを試した感想
5種類の手作りヘアパックを試しましたが、正直なところ、コレはすっごくオススメだよ!というものはありませんでした。
どれかひとつ選ぶなら、簡単なオリーブオイル+レモン汁ヘアパックです。
でも、これがベストというわけではなく、どうしても手作りヘアパックにチャレンジしてみたいならこれかな?という程度の推しです。
手作りヘアパックをやってみる前は、キッチンにある材料で髪がキレイになるなんてすごく素敵!と思っていたのですが、手作りヘアパックは効果のわりにデメリットが大きいんです。
手作りヘアパックには、市販のヘアパックのように1回で毛先までトゥルンとなるような強い作用はありません。
でも、作って塗って待つ手間、洗い流した後にお風呂場全体や使った道具を徹底的に洗う手間の労力はとても大きい。
メリットよりもデメリットの方がはるかに大きいんです。
週に1回でもこの手間をかけてヘアパックするくらいなら、コスパが多少悪くても市販のヘアパックを使った方が満足度が高いと思います。
比較的お風呂場を洗うのがラクだったのがヨーグルトヘアパックでしたが、パック効果はほとんど実感できませんでした。
食材を使うので市販のヘアパックよりもエコでロハスな気もしますが、洗い流すときにオイルなどを排水溝からガンガン流すので、実はそうでもないのでは?と思えてきます。
油を排水溝に流すのはダメって言われてますよね。
パック効果も市販のものにはかないませんし、私はもう今回ご紹介したレシピでヘアパックをすることはないと思います・・・。
手作りヘアパックの注意点
手作りヘアパックは、個人的にはネットで言われているほど絶賛はできないのですが、家にあるもの実践できるという点に関してはそのとおりだと思います。
でも食材で作るからこそ気を付けた方が良いこともあります。
手作りヘアパックをやってみてわかった注意点をご紹介します。
そのレシピは本当に髪に良いものですか?
ネット情報のレシピを参考にする場合は、やってみた感想が書かれているものを選んでくださいね。
実際にやった感想や写真が掲載されていないものはレシピそのものに信憑性があるかどうか疑問です。
手作りヘアパックは日持ちしない
手作りヘアパックは保存料を使わないので、使う分だけその都度作って、1回で使い切るようにしましょう。
食材でも安全じゃないこともあります
食用のオリーブオイルは、風味を残すためにあえてしっかり精製されていないこともあります。
食べる分には良いのですが、残っている成分が頭皮にとって刺激になることもあります。
実際、オリーブオイルを使った頭皮ケアを行ったせいで皮膚がかぶれて、お医者様にかかる女性もいるそうです。
また卵はアレルギーの「特定原材料7品目」、大豆は「特定原材料に準ずるもの20品目」に含まれています。
使用中に少しでも異常を感じたらすぐに洗い流して、皮膚科にご相談なさることをおすすめします。
使用前にパッチテストを行うとさらに安心です。
頻度は週に1回程度で十分!
手作りヘアパックはスペシャルケアなので、傷みが気になるとき、または週に1回くらいやれば大丈夫です。
それ以上やってしまうと過剰なケアになり、髪がベタつく、重くなるなど別のトラブルの原因になってしまいます。
しっかり洗い流して!
特にオイルを使うヘアパックはしっかり洗い流さないと頭皮がベタつく原因になります。
最初に丁寧にシャワーですすいで、いつも以上にしっかりと頭皮をシャンプーするようにしましょう。
オイルを使ったヘアパックをお風呂で洗い流すときは、なるべく頭を排水溝に近づけてシャワーを当てると、オイルが飛び散る範囲が最低限で済みます。
それでもお風呂掃除は必須になるので、時間に余裕があるときにやってみて下さいね。