今すぐ生活費を借りたい!カードローン選びのコツとその他の借入方法【FP伊藤 亮太氏が執筆】
生活費に困る。本来はそうならないために、日々の生活から計画しうまくお金を使っていくことが大切です。
とはいえ、急な出費が発生するなど、何かしらでお金に困ることはあることでしょう。
そこで、困ったときに検討したいのがカードローンです。とはいえ、カードローン一つとっても様々な種類があり、どれを選んでよいのかわからない…。
そんな皆さんのために、カードローン選びのコツについて解説します。また、それ以外にもお金を借りる方法がありますのでその点についても解説していきたいと思います。
(1)金利で選ぶ
まず、カードローンだけではありませんが、お金を借りる際に「金利」は要チェックです。同じお金を借りる場合でも、金利がどの程度かで返済するお金は変わってきます。そのため、金利が低いカードローンを選択できるとよいです。
なお、年収等条件によって金利が異なります。仮に金利が高い場合でも、借りる期間が短ければ大きな負担とはなりません。そのため、金利だけではなく、返済期間がどの程度かも確認すべきです。
例えば、100万円を年12%で借りたとしましょう。
単純に1年間借りまとめて返済する場合は112万円となり12万円の利息が必要になります。
これが1ヵ月間で返済となれば101万円となり1万円の利息だけで済むことになります。
つまり、金利ばかりに目が行きがちですが、返済期間が短くなれば大きな負担とはならないのです。
(2)限度額で選ぶ
次に、どの程度の金額を借りたいのか確認しましょう。その金額が少額であればあまり気にすることはありませんが、ある程度まとまった金額になる場合には、限度額も確認しましょう。
借入限度額は、最大で800~1000万円程度となりますが、本当にそこまで必要かどうか、考えておくべきです。
万が一に備えて枠をもっておきたいという発想であれば、限度額が大きいもカードローンを選ぶ選択肢があってもよいと思います。
(3)申し込みが簡単かどうか
特に急いでいる場合には、スピーディーにカードローンの作成ができるかどうかを重視すべきです。
例えば、インターネットでいつでもどこでも作成できる点を重視したい方などはすぐに作成できそうなカードローンを検討してみましょう。
中には、申し込みから融資まですべてwebだけで完結するものもあります。いますぐ急な出費を乗り切りたい方はweb完結型を探してみましょう。
(4)返済する際に便利かどうか
急いでいるときほど簡単に借りられるところはないか重視しますが、一方で返済時のことも考えていく必要があります。
例えば、毎月口座から引き落としにより返済したいということであれば、銀行、信用金庫、信販会社などのカードローンを選ぶとよいでしょう。
一般的にこれらのカードローンは口座引き落としによる返済となるため、特段手間がかかりません。
消費者金融のカードローンなどでは、ATMなどを利用して返済することが一般的です。もし口座引き落としなどが利用できない場合には、返済できるATMの多さや、自宅近くにATMがあるかどうかを確認しておくとよいでしょう。
(5)審査に通りやすいかどうか
カードローン各社は、独自の審査を行いカードローンを発行しています。そのため、審査に違いがあり、片方では審査が通らなかったがもう一方では審査が通るということもありえます。
大まかにいえば、大手の金融機関などでは審査が厳しく、中小の消費者金融では審査に通りやすい傾向があります。
また、今すぐということではなく、借りたい時までに時間が多少あるということであれば、中小の消費者金融に相談してみると対応してくれる可能性があります。
中小の強みは親身に相談してくれる可能性がある点です。是非一度相談されるとよいでしょう。
以上、カードローンを選ぶ時に考えていただきたいコツ5つについて解説してきました。大手金融機関などブランドで選ぶ方もいると思います。
それはそれで構いませんし、銀行系の方は金利が低いケースが多いため、返済金額を抑えることができればそれに越したことはありません。
ただ、必ずしも全員がそういう状況でお金を借りることができるとは限りません。どうしても生活費に困っている、でもすぐ返済もできそう。そうした場合には、申し込みのしやすさや返済のしやすさなどから選択することも悪くありません。
ご自身にとって使い勝手の良さ、利便性の良さ、向いていると思うカードローンを選ぶことが第一です。是非選ぶ際の参考にしてみてください。
次に、カードローン以外の借り入れ方法について解説していきます。
カードローン以外の借り入れ方法
定期預金を担保にお金を借りる
手元にお金はないけど、定期預金はある。そんな方は、定期預金を担保にしてお金を借りる方法があります。
急な出費で困ったものの友人などからお金を借りるのはちょっと…。そう思う方はぜひ検討してください。
定期預金をもとにしてお金を借りる方法は、定期預金を行う金融機関で行えます。
定期預金という担保があるため、カードローンに比べて金利が低い点にメリットがあります。
ただし、借りることができる金額は、定期預金残高の80~90%程度、金額は200万円~300万円が上限のケースが多いです。そのため、さらに多くの金額が借りたい場合には向いていませんので注意してください。
生命保険をもとにお金を借りる
もう一つ、担保をもとにお金を借りることができる方法として、生命保険をもとにお金を借りる方法をあげることができます。これは「契約者貸付制度」とよばれるものです。
一般的に貯蓄型の生命保険では、支払うたびに解約返戻金がたまっていきます。
これは途中で生命保険を解約した場合に戻ってくるお金です。この解約返戻金をもとにお金を借りる仕組みが契約者貸付制度です。
契約者貸付制度では、特に借りる目的が決まっていないため、必要な時にお金を借りることができます。
ただし、一般的に解約返戻金の80~90%程度までのお金しか借りることができません。
そのため、必要な時には個人年金保険などある程度まとまった解約返戻金ができるものをもとにお金を借りる手段として選択するとよいでしょう。
公的な融資を検討する
この他、お金を借りるときに真っ先に思い出していただきたいのが「公的融資」です。
公的融資は、条件を満たす必要があるものの、条件を満たせば低金利でお金を借りることができます。
例えば、以下のような公的融資があります。
(2)年金担保貸付制度
(3)生活福祉資金貸付制度
(4)母子父子寡婦福祉資金貸付金
(5)求職者支援資金融資制度
(1)教育一般貸付制度
教育一般貸付制度は、国の教育ローンとも呼ばれており、学費等に充てるためのお金を借りることができる仕組みです。最高350万円(海外留学は450万円)まで借りることができ、金利も年1.71%で固定されています。
(2)年金担保貸付制度
年金担保貸付制度は、国民年金、厚生年金保険などの年金を担保に融資を受けることができる制度です。保健・医療、介護・福祉、住宅改修、冠婚葬祭、生活必需物品の購入などの支出のために一時的に小口の資金が必要な場合に利用することができます。
(3)生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、低所得者や高齢者、障害者の生活を経済的に支えるための貸付制度です。貸付資金は、総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金の4種類があります。
(4)母子父子寡婦福祉資金貸付金
母子父子寡婦福祉資金貸付金は、20歳未満の児童を扶養している配偶者のない女子または男子、寡婦等に貸し付けられます。事業貸付、事業継続資金の他、修学資金、就職支度資金、生活資金など条件に該当することで貸し付けが行われます。
(5)求職者支援資金融資制度
求職者支援資金融資制度は、求職者支援制度を活用する人が受けることのできる融資の仕組みです。求職者支援制度では、休職中の20歳以上の人が職業訓練と職業訓練給付金(毎月10万円)をうけることができます。
職業訓練しながら月10万円の給付金を受けることができる点はメリットですが、これだけではお金が足りないという方も多いことでしょう。
そこで、プラスしてお金を借りることができる仕組みが求職者支援資金融資制度です。この制度では、労働金庫から最大月額10万円×訓練月数(上限12ヵ月)の融資を受けることができます。
以上、カードローン以外にお金を借りる方法として、定期預金や生命保険を担保にする方法、公的な融資を受ける方法を解説してきました。
いざという出費の時に思い出していただき、どれが利用できそうか検討してみてください。
伊藤亮太FP事務所 代表
<取得資格>
CFP
DCアドバイザー
証券外務員
<専門>
資産運用
社会保障
保険
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