40代・50代女性のためのお金の専門家「三原由紀氏」から住宅ローンを変更したい方へのメッセージ

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執筆:三原由紀氏

40代・50代女性のためのお金の専門家「三原由紀氏」から住宅ローンを借り換えを検討したい方へのメッセージ

住宅ローンの返済を負担に思われてはいませんか?今回は、家計の見直しや支出を減らすために住宅ローンの変更を検討したい人に向けて、借り換えする際のポイントや注意点についてお伝えしていきます。

住宅ローンの借り換えとは?

住宅ローンの借り換えとは、より有利な住宅ローンに借り換えることです。借り換えをすることによって返済負担を軽減できるというメリットがあります。

現在借りている住宅ローンの金利が高い、あるいは今後適用金利が上がる人は借り換えをすることで、総返済額の軽減や毎月の返済額を抑えられる可能性が高いと言えます。

具体的には、別の金融機関から現在の住宅ローン残高相当額を借り入れて現在の住宅ローンを完済し、新たに別の金融機関で住宅ローンの返済を行うことになります。

住宅ローン変更する? メリット受けるには3つの目安を確認しよう

住宅ローンの借り換えについては、住宅ローン返済中の全ての人にメリットがあるものではありません。住宅ローンの借り換えをする目安は、以下の3つに当てはまる場合と言われています。

1.住宅ローンの残高が1,000万円以上ある
2.住宅ローンの残存期間が10年以上ある
3.現在の住宅ローンとの金利差が1%以上ある

これらに当てはまる場合、次のようなメリットを得られる可能性があります。

・ 利息(総返済額)を圧縮できる
・ 返済期間が短くなり、利息や保証料を減らすことができる

2019年9月現在の住宅ローン金利(借り換え)は以下の通りです。

フラット35(固定金利最長35年) 0.910%~1.110%
変動金利 0.415%~1.275%

価格.comローンより

2016年1月にマイナス金利政策が導入されてから金利の推移は、固定金利の代表格「フラット35」でほぼ1%台の低い金利をキープしています。

また変動金利型については過去最低レベルの金利2.475%で推移しています。変動金利型の場合、実際には金融機関から金利優遇を受けてより低い金利で借り入れをしている人も多いことでしょう。

このように低金利が続いているので、住宅ローン返済中の人は、借り換えのシミュレーションを行ってみることをオススメします。

シミュレーションはインターネットを利用すれば無料で行うことができます。前述1.から3.の3つの条件に当てはまらない場合でもトライしてみてはいかがでしょうか?

シミュレーションする時には何から始めればいいの?

初めて借り換えを検討する際に、何から手をつければ迷われることもあるかと思いますので、簡単な流れをお伝えしましょう。

1)各金融機関の住宅ローン金利を比較検討する

各金融機関の住宅ローンを比較するにはインターネットの比較サイトを利用しましょう。

パソコンやスマートフォンがあれば手軽に調べることができます。比較サイトをいくつか挙げておきますので活用してみてください。

シミュレーションサイトを初めて見る人は情報が多すぎてよくわからないかもしれません。

そんな時には、自分が優先したい条件に当てはめて見ることをおすすめします。例えば金利タイプは固定・変動か?借り入れ年数は10年、あるいは20年か?など条件次第で適切な金融機関は異なります。

例えば、A銀行とB銀行を比較した場合、固定金利20年はA銀行、変動金利10年はB銀行といった具合です。

2)借り換えメリットがあるかシミュレーションを行う

1)で比較検討した金利で借り換えメリットがあるか、シミュレーションを行います。

各金融機関のシミュレーションページ、あるいは全国銀行協会のホームページ上のローン借り換えシミュレーションを利用して計算を行います。

現在のローン残高・残りの返済期間の入力が必要となりますので手元にローン返済表を用意しておくとスムーズに行うことができます。

シミュレーションを行って借り換え効果があると分かったら具体的な借り換えにかかる諸費用やその他事項を確認しましょう。

金利以外に注意するポイントは2つ!

住宅ローンを変更するには金利以外にも注意するポイントが2つあります。借り換えにかかる手数料とローン借り換え時の団体信用生命保険です。

借り換えにかかる手数料は多岐に渡る

借り換えにかかる主な手数料をみてみましょう。

・保証料
銀行が保証会社を利用する際に保証会社に支払う保証料のことを言います。借入額・年数によって異なり、また、金融機関によっては無料のこともあります。
(例)借入金額1,000万円、借入期間30年、元利均等返済方式、元金返済据え置きなしの場合:<一括前払型>約19万円

・事務手数料
金融機関に支払う手数料。借入額×2%の定率や借入額に関わらず定額3万円など金融機関により異なります。

・抵当権設定費用
お金を借りる金融機関を変更することにより、現在借り入れ中の銀行から借り換え先の銀行に「抵当権」を移すことになります。司法書士への報酬と登録免許税がかかります。登録免許税は借入額の0.4%、報酬額は司法書士により異なります。2,000万円の借り換えの場合8万円+報酬額になります。

・抵当権抹消費用
借り換え前の銀行の抵当権を外すために抵当権抹消が必要になります。これを抵当権抹消費用といい、司法書士への報酬と登録免許税かかり、目安は1万円〜2万円です。

・司法書士手数料
上記の抵当権設定と抵当権抹消にかかる司法書士報酬額以外にも、登記立会いなど司法書士の出張費がかかるケースもあります。

・印紙代
住宅ローンの契約「金銭消費貸借契約書」を交わすときに必要な印紙代です。契約書に貼付します。例えば、契約金額1000万円超、5000万円以下で2万円になります。

・全額繰上返済手数料
残っている住宅ローンの全額を一括して返済する全額繰上返済手数料がかかります。金融機関によって所定の手数料が決められています。

以上の費用は金融機関によって異なルため、借り換えを検討する金融機関について細かく調べる必要があります。なお、借入当時に、保証料を一括払いしている人は、借り換え時に先払いした保証料の一部が戻ってくる場合があるので、現在借り入れ中の住宅ローンについても確認しておきましょう。

借り換え手数料 約78万円かかることも

では、2,660万円を20年固定金利で借り換えをするシミュレーション結果をみてみましょう。手数料の合計は783,360円になりました。内訳は以下の通りです。

保証料:32,400円
事務手数料:574,560円
印紙代:20,000円
登記費用(抵当権抹消・登録、司法書士手数料含):156,400円

合計78万3,360円

借り換えにかかる手数料は金融機関によっては数十万円単位になることがわかります。

健康状態に問題があると審査に通らないことがある

住宅ローン借り入れ時に団体信用生命保険(団信)に加入した人も多いかと思います。というのも住宅ローンを組むときに民間の金融機関では団信加入が必須となっているのです。

団信とは、住宅ローンの返済中に万が一のことがあった場合、保険金で残りの住宅ローンが全額弁済される制度です。

つまり住宅ローン専用の生命保険です。一般の生命保険と同様に健康状態によっては加入できないため、その際は住宅ローンの審査に通らないこともあるのです。

住宅ローンの変更を行うことは、新たな金融機関でローンを組むことになるので、団信についても新たに申し込みを行います。

団信の契約には、健康告知が必要となります。健康状態に問題がある場合には加入できない可能性もあり注意が必要です。

以上、住宅ローンの変更をする際のポイントと注意点についてお話をしてきました。検討する際は、金利だけでなく手数料やローン契約者の健康状態にも注意が必要です。

各金融機関により手数料が異なるので借り換えメリットについてはよく確認されることをおすすめします。

<執筆者>40代・50代女性のためのお金の専門家「三原 由紀 氏」

合同会社エミタメ代表
FP(ファイナンシャルプランナー)

独立系ファイナンシャルプランナーとして、お金の相談サービス、オンライン相談などの個別相談、セミナー、執筆活動などを行っている。

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