リバースモーゲージとは?メリット・デメリットを教えて!【FP知恵の木代表 伊藤氏が回答】

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執筆:伊藤 誠 氏

リバースモーゲージとは?メリット・デメリットを教えて!【FP知恵の木代表 伊藤氏が回答】

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは、リバース モーゲージローンの略称です。

「モーゲージローン」とは、日本語的に言うと「住宅ローン」と解釈してください。私たちが住宅を購入して、ローンを組むことを英語で「モーゲージローン」と言います。

「住宅ローン」=「モーゲージローン」は、購入した土地や家(住居)を担保にお金を借りて、そのお金で業者やハウスメーカーに住宅代金を支払います。

ここでポイントなのは、土地や家を担保で金融機関からお金を借りているということです。

担保でお金を借りるとは、お金を約束通り返さないと、住宅ローンを貸してくれた金融機関(銀行等)に自分の購入した土地や家(住居)を取られてしまうことを意味します。

金融機関(銀行等)は、この土地や家を売却して、お金を返してもらいます。

もちろん、金融機関(銀行等)は貸したお金を返してもらいさえすれば、残ったお金は本人に戻します。

話が少し外れますが、この土地や家(住居)を売却する方法として、金融機関(銀行等)は競売に掛けて売却します。

通常の住宅売却は任意売却で売主が価格を設定して、「この価格で私の住宅を買ってくれる人いませんか」と売りに出します。

ところが競売だとオークションのようなもので、金額の高低よりも、早く売却することが目的のため、通常の売却(任意売却)よりも安くなってしまうことが通常です。

「いくらでもいいから買って!」が競売です。ですので競売されてしまうこことは最悪の事態で、これはできるだけ避けなければなりません。

競売に掛けられるぐらいなら、その前に任意売却で(自分で売りに出し)買ってもらうほうが良いでしょう。

住宅ローンがどうしても返済できなくなり、ご相談に来られる方は年間に数人いらっしゃいます。

さて、話を元に戻しますが、

みなさんは夫婦が死んでからも土地や家(住居)を残しておきたいと思いますか?

戦前の方々は先祖代々の土地という考え方や習慣からとても大事にするようですが、現代ではどうでしょう。

FP相談を20年近く行ってきた私の経験では、将来実家に戻ると答えた人は思い出せないぐらい少ないです。

子供達は学校を卒業し、社会人になり、結婚をすると自分の住居を購入又は賃貸します。

そこが生活の中心になり、「実家に戻るのは盆暮れ正月のみ」というのが大勢ではないでしょうか。

さらに言うと、実家を残されるほうが迷惑で、「空き家問題」「雑草取り等の清掃」「売るにも買い手がいない」という社会問題は良く耳にします。

そう考えると、購入した土地や家(住居)は必ずしも残さなくても良いですし、むしろ残さないほうが子供達のためになるかもしれません。

それでは、夫婦が他界した後、誰も住んでいない土地や家(住居)はどうなるでしょう。

みなさんご存知の相続財産になります。誰が相続するか。可能性があるのは子・親・兄弟姉妹ですが、通常親はいませんので子ということになります。

子が1人であれば問題ないですが、子が2人以上だと土地や家(住居)を分けなければなりません。土地や家(住居)を2つに分けるか、売却してお金に換えて2つに分けるか。

どちらが現実的だと思いますか。多くはは、お金に換えて2つに分けることになります。それでは子供が1人の場合はどうでしょう。

分ける必要はありませんが、そこに将来住む可能性がないのであれば、売却してお金に換えることになるでしょう。

親の土地や家(住居)を将来お金に換える方法

・親が生きている内に自身で売却して、自分たち夫婦はこれから賃貸に住む
これも以外とありです。私のクライアントでも実践しています。駅から遠い我が家を売却して、駅から近い便利な賃貸に高齢になってから住み替えています。

・親夫婦が亡くなってから、相続した子が土地や家(住居)を売却するむ
これが一般的でしょうか

・リースバック
これもおもしろい方法です。自宅を売却して、その自宅を売った業者から、そのまま賃貸で住み続けるという方法です。売却した自宅の代金が先に入ってくるというメリットはありますが、死ぬまで賃料を支払わなければなりません

・リバースモーゲージ
今回の話題なので詳しくご説明しましょう。
「リバース」とは「逆」という意味で、「逆住宅ローン」ということになります。

「住宅ローン」はお金を借りて、将来お金を返し終えて住宅を購入します。

「逆住宅ローン」はお金を借りて、将来住宅を売却してお金を返し終えます。

ちょっとわかりづらいと思いますが、住宅を売却しなくともまとまったお金が確保できる可能性があるということです。

リバースモーゲージ利用条件

それでは、具体的に金融機関のリバースモーゲージ利用条件をいくつか見ていきましょう。

三井住友銀行 (大手銀行)

対象年齢 契約時の年齢が満60歳以上の方
収入条件 安定かつ継続した一定の収入が見込める方
土地や家(住居)の評価額 ご自宅の評価額(当行所定の方法による評価)は6,000万円以上必要。
融資極度額 1,000万円以上2億円以内(100万円単位)
取扱対象地域 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県

 

東京スター銀行 (リバースモーゲージのパイオニア)

対象年齢 55歳~申し込み可能
収入条件 年収が120万円以上の方
土地や家(住居)の評価額 記載なし
融資額 500万円~
取扱対象地域 東京都,神奈川県,千葉県,埼玉県,北海道,宮城県,兵庫県,福岡県,広島県,愛知県,大阪府,京都府

 

京都銀行 (地方銀行)

対象年齢 60歳以上80歳未満で住宅金融支援機構の保険が加入できる方
収入条件 年金収入程度が継続的に見込める方
土地や家(住居)の評価額 記載なし
融資額 100万円以上1500万円以内で融資可能。
取扱対象地域 京都府、大阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県

 

サンプルで3つの銀行を並べてみましたが、リバースモーゲージを利用できる方の条件には最低4つをクリアしなければなりません。

1.年齢
2.年収
3.土地や家(住居)の評価額
4.対象エリア

私のリバースモーゲージご相談での経験値から言いますと、成立された方・成立されない方は、まず年金収入が最低120万円を超えていないと土俵に乗りません。

そして、最大のネックが、土地や家(自宅)の評価額です。

三井住友銀行は、ご自宅の評価額(当行所定の方法による評価)は6,000万円以上とありますが、こんな自宅を持っている人はほとんどいませんので、そもそも三井住友銀行はやる気があるとは思えません。

東京スター銀行は私の経験からすると、自宅を売りに出した時に2000万円以上の値段がつけば、土俵に乗ると思います。

京都銀行の経験値はありませんが、融資額:100万円以上1500万円以内となっていますので、自宅の評価額はそれほど高くなくとも土俵に乗ると思います。

私の考えるリバースモーゲージの利用ががおすすめの方

さて、私の考えるリバースモーゲージを利用おすすめの方は

▼子供がいない夫婦及び単身者
そもそも自宅を残しておく必要がない

▼子供がいても自宅に子供が将来もどることがない
自宅売却を銀行が将来行ってくれる

▼住宅ローンの返済が難しくなった人
リバースモーゲージが組めて住宅ローンを完済できれば、月々の返済は利息だけにすることができる

▼老後の生活資金に余裕がない方
融資を受けなくとも、融資がいつでも受けられる状況にすることにより、いつでもお金を確保できる安心感が得られる。東京スター銀行の場合、融資を受けて、そのお金を東京スター銀行の自分の普通預金にいれておけば、利息もかからない(預金連動方式)が、自分の預金通帳にお金が入っていていつでも使える安心感が得られる。

リバースモーゲージのデメリットとは?

■そもそも利用できる方が限られている
■お金を借りることになるので利息は支払わなければならない。
■長生き等返済が出なくなると、一括返済がもとめられ、自宅を売却しなければならなくなる
(リバースモーゲージは金融機関により、利息のみの支払いでよい銀行と利息と元金返済がもとめられる銀行があります)

<最後に> 
リバースモーゲージは有効な手段であることはまちがいありません。しかし、リバースモーゲージがあなたにとってベストな選択であるとは限りません。

100人いれば100通りの人生。数ある選択枝の中からどれが自分にとって有効でしょうか? 
ご家族はもちろんですが 「中立公平な専門家」 にご相談されることをお勧めします。

<執筆者>伊藤 誠 氏

株式会社FP知恵の木 代表パートナー

<資格>
CFP®、1級FP技能士、DCアドバイザー

<担当>
ライフ&リタイアメントプランニング、金融資産運用、投資、金融リテラシー教育

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