資産形成のプロが提案する夢のライフプランの叶え方~エフピーブラッサム 工藤清美氏インタビュー

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エフピーブラッサム 工藤清美氏インタビュー
日本ではまだ資産運用をFPに依頼するという考えが社会に根づいていないが、金融先進国米国では、一般の家庭でもFPに依頼して二人三脚で目標に向かって資産形成していくことは常識化しているという。

資産運用は「時間を味方につけて早く始める」のが成功への鍵だと語る株式会社エフピーブラッサム 代表取締役でファイナンシャルプランナーの工藤清美氏に、夢を実現するためのライフプランの立て方について伺った。

米国でのFPの在り方に影響を受けて相談業へ

工藤さんのご経歴を教えてください

大学卒業後、就職したのですが、早くに結婚して、2年ほどで仕事を辞めて主人の転勤先のシンガポールについて行き、向こうに3年ほどいて2人の子どもを産みました。

帰国後もしばらくは主婦として普通の子育て中心の生活をしていました。

子どもがある程度大きくなったころにFPという資格に出会って、経済やお金の勉強を始め、その後、銀行のディーリングルームで働くことになり、そこで資産運用の仕事を初めて経験しました。

もともと大学は経済学部出身で、ゼミでも米国経済をやっていましたし、資産運用にも興味があり、それなりに勉強していたつもりでした。

しかし、銀行で働いてみると、知識のレベルが全然違うと感じたので、そこで、一からファイナンスを勉強しようと、働きながら大学院に行き、MBAやCFPを取得して知識を高めていきました。

その結果、やりたいことができて、大学院を卒業と同時に独立しました。

独立を選んだのはなぜですか?

銀行での仕事はディーラーのサポートでしたから、お客様に商品を売る仕事ではありませんでした。

商品を売る仕事というのは、どうしても構造上、金融機関とお客様との間で利益相反が生じてしまいますので、そういうしがらみなく、純粋にお客様のためにお金のことをサポートしたいと考えたんです。

お客様のあてがあるわけでもなく、いきなり独立して試行錯誤していたのですが、その間にいろいろな方とつながり、同じ志を持つFP仲間とも出会い、FP先進国である米国に行く機会を得ることができました。

初めて米国視察をしたのは、2017年です。

先輩FPの方で米国によく行ってらっしゃる方がいて、その方を通じてFP仲間数人で行きました。

米国で有名な運用会社の研修を、全米から集まるFPに混ざって受けたり、米国で活躍しているFP事務所を訪問したりと、とても刺激的でためになる視察でした。

米国視察にはその後も毎年行っています。

米国では相談業務でお客様からフィーをいただき、長期的にサポートしていくというFPの需要があり、FPは弁護士と同じくらいステイタスのある仕事として認められています。

向こうのFPの方々にお話を聞くと、日本での個人の資産運用は数十年ほど遅れているように感じます。

当初米国では、商品を販売することを目的としたFPが多かったようですが、今はお客様からコンサルティング・フィーだけを受け取るFP事務所が広がってきています。

商品を売ってコミッションをもらう形から、金融機関から独立して、アドバイザーとしてお客様から相談を受け、コンサルティング・フィーを受け取る形に代わってきたのです。

私自身、米国に行く以前から、コンサルティング・フィーを中心とした相談業はやってはいましたが、本当にこのスタイルでよいのか、悩んでいた時期もありました。

しかし、米国に行き、コンサルティング・フィーをメインとしたFP事務所の成功を見て、「今のままでいいんだ!」と確信したのです。

以後はブレずに、米国のやり方を取り入れ、よりサービスをブラッシュアップしながら相談業中心のFPサービスを行っています。

日本では、まだまだ、お金についての相談窓口は金融機関しかないと思っていらっしゃる方が多いと思いますが、顧客側に立ったアドバイザーも現れつつあります。

アドバイザーを選ぶ上で大切なのは、お客様自身とアドバイザーが同じ目標をみているのか、ということだと思います。

資産をしっかりと増やし、守っていくという目標・ゴールに向かって、アドバイザーも一緒に伴走してくれるのか、また、それがアドバイザーにとってもメリットとなっているのか、という視点が大切です。

日本でも少しずつですが、このような視点でアドバイザーを探す人が増えてきていると感じています。

ただ、日本では相談業だけで成り立っているFPはまだ少ないと思うので、そういう意味では、これから普及していくサービスなのかなと思います。

今はどういうお客様が多いのですか?

年齢でいうと、30代からシニアの方まで様々で、相続税対策のご相談もあり、経営者や医師、子育て世代、リタイア世代、もちろん現役のサラリーマンの方まで幅広いですね。

私は皆様の資産形成パートナー、ライフコンサルタントとして、資産形成の全体最適を中立な立場でご提案しています。

家計の見直しというより、どちらかというと長い視点で資産を大きく育てて管理していくお手伝いをしていますので、お客様は比較的大きな資産を持っている方が多いです。

そういった方は、運用に興味があってもどうしていいか分からないという方が多く、ほとんどが預貯金で持っていらっしゃいます。

全部預貯金で持っているリスクは何となく分かっていても、どうしていいか分からないという方が多いので、それをきちんと資産配分していくわけです。

お勧めの資産運用は?

ファイナンシャルプランナー工藤清美

具体的にはどのように資産運用をアドバイスしていくのでしょう

原理原則は、きちんと資産分散するということです。

運用とは、その人が送りたい人生を実現するための資産を作るひとつの手段です。

収支を見直し、きちんと積み立てて、手持ちの資産、これから積み上がっていく資産をきちんと資産分散をして、リスクをコントロールしながら増やしていくことが重要です。

何か特別なことをするわけではなく、その方の送りたい人生、やりたいことを全部お聞きして、それを実現するためにはどうすればいいのか、どのくらいリスクやリターンをとればいいのか、どのくらいの資産を運用に回せばいいのかということをお伺いしながら、プランを作っていきます。

まず、ライフプランを作ることは絶対必要で、その中で運用が必要であれば運用するわけです。

余っている資産を、例えば全部預貯金で持っていると、インフレになったときに資産が目減りしてしまうリスクや、円だけで持っているリスクもありますので、そういうことをお伝えして、資産をどうしたいかをお聞きしていきます。

基本的には余裕資金しか運用しませんから、新型コロナに揺れている今のような短期的な下落はそれほど大きな問題ではありません。

しかし、誰でも下がってしまうとすごく慌ててしまいますから、そこは落ち着いてくださいとアドバイスします。

しっかりとゴールを再確認し、今なぜ資産運用を行っているのかという原点をキチンとお伝えすれば、多くの方は納得されます。不安になって、その時の感情に流されてしまうのが一番良くありません。

下がったときは、例えばドルコスト平均法でやっていればたくさんの量を買えるわけですから、今は逆にチャンスなのかもしれないというお話もします。

NISA、確定拠出年金がお勧めの資産運用なのでしょうか

非課税制度をしっかりと利用していくということは重要だと思います。ただ、制度もいろいろと変わるので、そのあたりの最新情報をフォローしながら、最適な形でアドバイスをしていきます。

不動産投資についてはいかがでしょう

お好みになりますが、不動産投資がしたいお客様なら、REITを入れたりすることはありますし、いろいろな提携先や知り合いもいますのでサポートすることは可能です。

ワンルームマンションの不動産投資をやりたいという会社員の方などもいらっしゃいますが、不動産投資をやるときは、その目的とゴール設定が需要です。

なぜやりたいのか、どのくらい資産を持っていてどのくらい不動産に回すつもりなのか、どのくらいのリターンを求めているのか、売却予定はいつごろなのか、将来的な価格下落リスクはどうなのか、などの方針や出口戦略はとても需要です。

出口まで見すえて最終的にプラスになるかどうかをみる必要があると思います。

相続税対策、減価償却などの節税対策など、その目的によってやり方も変わってきますから、そういったことも伺います。

「かぼちゃの馬車事件」のように、お金を借りてまで不動産投資するのは危険ですね

不動産投資のメリットはレバレッジがかけられるという面もあるため、それを目的にやられている方もいます。

しかし、当たり前ですが、ローンは借金なので、ローンを組んでお客様の資産が大丈夫なのか、きちんとリターンが出るのかということは、もちろん見ます。

まず「自分の情報」を知ることから始めよう

お客様の事例を紹介するファイナンシャルプランナー工藤清美氏

お客様の事例をもう少し紹介していただけますか

例えば、個人事業主などで収入が高い方の場合は、法人化して、そちらからお給料をもらうようにすることにより節税できるケースもあり、これはもちろん税理士と一緒にやるのですが、さらにその中に運用を組み込んでいくこともあります。

医師の方で、法人と個人とで収入を分けることで、節税を実現されている方もいらっしゃいます。

資産家の方など、個人でやらずに資産管理会社を作って運用し、将来的にお子様に相続させるというスキームもありますね。

退職金がでたので資産運用したい、という方もいらっしゃいます。

もちろん、普通の会社員やファミリー向けに、子育てやマイホームの取得などのライフプランを実現するための資産形成、サポートも行っています。

スキームは色々とありますが、この先どうしたいのかというライフプランから、何歳でどのくらい資産を築きたいのかというファイナンシャル・ゴールを設定し、リスク・リターンを考えながらポートフォリオを組み、資産形成・保全をしていくということは同じです。

富裕層の方は都内に投資目的のマンションを持ってらっしゃる方も多いように思いますが

先ほどもいいましたが、不動産投資は出口戦略が重要です。

弊社の場合は、保有している不動産を今後どう利用していきたいのか、お客様が実現したいライフプランからみてどうすべきなのか、などを考えながら対応していきます。

ただし、不動産投資は売買するごとに大きなコストがかかるので、その辺はきちんと考える必要があると思います。

また、新たに購入したいという場合は、買ってちゃんと利益が出るかどうか、買い時かどうか、もちろん予測は難しいのですが、わかる範囲で情報を集め、きちんとお話します。

ごく普通のサラリーマンが資産運用を考えるとしたら何から始めればいいですか?

サラリーマンの方であれば、まず「自分の情報」を知ることから始めるのがいいでしょう。

つまり、現在の収支がどうなっているのか、年金がいくらもらえるのか、退職金はいくら出るのかといったことをきちんと調べることです。

リタイア後は、退職金や年金がすごく重要になってきますし、自分で調べられることですから。

そして、将来どうしたいのか、どのくらいお金が必要なのかを知ることが大切です。

老後に漠然と不安を持っている人も多いのではないでしょうか

そういった不安を取り除くためにも、まず「自分の情報」を知るということ、会社員であれば自分の給与体系や退職金を知るということが大事なんです。

人的資本と金融資本というものがありますが、とくに若いときは資産運用も大事ですが、人的資本、すなわち稼ぐ力を上げていかなければいけないと思うんです。そういった視点で自分のキャリアを考えていってほしいと思います。

シニア世代より若い世代の方が敏感に反応していると言われますが、実感はありますか?

ありますね、料金を払って相談しようという若い方が増えています。ネットなどで検索してちゃんと知識もありますし、皆さん真剣に考えていらっしゃるようです。

米国との金融リテラシーの差は「教育」から来ている

働き方や社会が変わる中、かつてのようなライフプランを立てることは難しくなっているのではないでしょうか

世の中の不確実要素が増えた分、とくに若い方は大変だと思いますが、やり方によっては、いかようにもなると思っています。

若い方には時間がありますから、その時間を有効に使っていただきたいのです。

例えば2,000万円を貯めたいのなら、30歳から起算して、毎月3万円ずつ積み立てて、それを3%で運用していけば65歳で2,000万円以上になります。少しずつ資産を積み上げていくことが重要だと思います。

シニアの方の場合は、65歳で収入がなくなってしまう方、70歳まで働ける方、それ以降も働ける方の3者では、人的資本の下がり方が違いますから、どのようにして人的資本を伸ばしていくかをぜひ考えてほしいと思います。

ライフイベントで言うと、介護の問題も大きなリスクですね

そうですね、介護費用は本当に読めないですね。
そのためにもある程度資産を多めに積んでおき、早めに準備をしておくことが重要だと思います。

日本と米国では、一般人の金融リテラシーはかなり違うのでしょうか

私は、じつはそれほど変わらないと思うんです。
たしかに米国の方が情報も多く、法律や制度も整っています。

学校で教育しているかどうかはわかりませんが、お金について話すことが日本のようにタブーになっていないということが大きいですね。

例えば日本では親が子どもにお金の話をすることはあまりないと思いますが、社会保障制度や分散投資のことのような基本的なことは、もう少し普段の会話の中にも出てきてもいいと思いますね。

ただ、だからといって米国ではすべての人がきちんとした金融リテラシーを持っているかというと、ちょっと違うと思います。

向こうのFPの方も言っていたのですが、要は継続的な教育が重要だということです。
人間はすぐに忘れてしまいますから…。

そういう意味で、お客様に長期分散投資の効果をしっかりと毎回伝えることが重要だと思っています。

リーマンショックで相場が落ちたときに、怖くなって運用をやめてしまった方もいましたが、やめずに続けたからその後大きなリターンを得たという方もいらっしゃいます。

日本では一般の方がお金について勉強する機会が少なく、iDeCoやNISAのような制度は海外では数十年前にできていましたが、日本ではようやくスタートしたという感じですよね。

日本では親の資産がどのくらいあるのかを子は聞きづらいですよね。それで認知症になると非常に困ることに

そうですね、オープンにして話し合っていれば困らないはずなのですが、お金のことは聞きづらい、言いづらいということがあると思います。

今後のお仕事の展望はいかがですか?

今のスタンスを淡々とやっていこうと思っています。ゴールベースの資産形成、資産運用をきちんと皆さんに伝え、それを実行できるようにサポートしていきます。

これからご相談しようと考えているお客様にメッセージをお願いします

自分の生きたい人生を生きるためには、やはりゴールから逆算していけば、今とるべき行動が見えてきますので、より実現しやすいと思います。

もちろん目先のことも大事ですが、一歩引いて、自分が本当に何をやりたいのか、どういうふうに生きていきたいのかということをぜひ考えてもらいたいです。

昔にくらべると、社会も市場も不確実性は大きくなってきていますから、そういう意味で、考えなければいけないことも増えてきています。

でも、その反面、個人でできることも増えています。

例えばIT技術が発達・普及したことにより、一人で起業することも今は難しくありません。やりたいことを実現するチャンスはたくさんあると思います。

社名 株式会社エフピーブラッサム
所在地 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア
連絡先 info@fp-blossom.co.jp
代表者 代表取締役 工藤清美

<プロフィール>
立教大学経済学部経済学科卒業、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了(ファイナンスMBA)
論文「ドルコスト平均法の有効性の分析~リスクの視点から」で、第7回日本FP学会賞「日本FP協会奨励賞」受賞(2012年)。早稲田大学大学院ファイナンス研究科にて研究科長賞を受賞(2013年)。

<資格等>
・ファイナンシャル・プランナー((日本FP協会CFP®認定者)
・1級FP技能士
・放送大学非常勤講師
・1種証券外務員

<著書・共著>
これで一冊安心、相続の諸手続き、届出、税金のすべて(ナツメ社)
スッキリわかる証券外務員一種(TAC出版) 他

ホームページ https://k-kudo.biz/

取材日:2020年3月25日

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