闇金(違法貸金業者)と知らずに借りてしまった際の対応策
闇金に対する規制が強化されて毎年検挙数も増えているのですが、それでも闇金トラブルは続いています。
ここでは、なぜ闇金問題が減らないのか、闇金からお金を借りるとどんな被害があるのか、知らずに借りてしまった場合の解決方法などを解説しています。
万が一、闇金と知らずに借りてしまっても、闇金のいいなりになって返済をしてはいけません。
対処方法を知っておくと安心ですので、ぜひ本記事をご覧になってみてください。
闇金は増え続けています
誰しも闇金からお金を借りたいとは思っていません。
しかし、すでに多重債務状態で正規の消費者金融からはどうしても借りられない人もいれば、闇金とは知らずに利用してしまって後から「何かおかしい・・・」と気がつく人もいて、闇金の利用者は増え続けています。
警察も毎年闇金の摘発を行なっているのですが、なぜ令和の現代になっても闇金被害は後を絶たないのでしょうか。
生活が苦しくなった人が増えてしまったため
ごく普通に生活をしていた人が、新型コロナの影響や長引く不況によって思うように働くことができなくなってしまったという事例は全国にたくさんあります。
しかし、大手の消費者金融や銀行は、安定した収入がある人にしかお金を貸してくれません。
銀行も貸し倒れにあうことだけは避けたいので、返済能力が低いと思われる人には融資してくれないのです。
お金を借りたくても貸してもらえないくらい弱っている状態の時に「うちなら審査なしですぐ融資できますよ」と言われたらつい頼ってしまいたくなるのが人間です。
闇金は、こういった正規の貸金業者ではお金を借りにくい人や、闇金についての知識が浅いごく普通の人を狙って甘い声をかけてくるのです。
次々と新しい手口を生み出す
闇金は法律を無視した貸付を行なっているため、いつでも摘発される危険性があります。
警察も追ってはいるのですが、闇金はずる賢く手口を変えながら運営を続けているため実態がわからないことも多く逮捕するのが難しい状態です。
知っておきたい闇金の手口をご紹介します。
ソフト闇金
例えば、「ソフト闇金」です。
近年は悪質な貸金業への法律も厳しくなってきているので、闇金も漫画やドラマで見るような大声をあげるような取り立てを行うことは減っています。
ソフト闇金と呼ばれる違法貸金業者は、大声を上げる、ドアを蹴るなどの脅しや暴力行為は行わずあくまでも優しく対応をします。
この対応にホッとしてお金を借り続けてしまう人もいるのですが、闇金は闇金なので利息は非常に高く関係を続けてしまうのは危険です。
090金融
「090金融」も闇金の常套手段です。
090金融は、利用者とのやりとりを携帯だけで行なっている闇金で、店舗や事務所を持たないため、警察も実態をつかみにくいのが現状です。
本来、貸金業登録には固定電話番号が必須で、広告などには登録した固定電話番号以外の番号を記載することは禁止されています。
つまり、携帯電話やLINEのIDしか開示しないような業者は違法性が高いということになるのです。
給料ファクタリング
「給料ファクタリング」も近年横行している手口です。
給料ファクタリングとは、自分がもらう給料を債権として業者に買ってもらい現金を借りる)方法です。
例えば12/25がお給料日で、どうしても12/10にお金が必要になったとします。
給料ファクタリングを利用すれば12/10に給料を債権とした現金が手に入るので給料日前にお金を受け取ることができるのです。
ただし、給料が支払われたら高い利息をつけて返済しなければならないため、決して得することはありません。
また、給料ファクタリングを提供している業者は闇金などの違法業者であるケースが非常に多いことから社会問題となっているのです。
他にも、正規の貸金業者のふりをする「なりすまし」や、「個人間融資」で善意の個人として貸付を行うふりをして高い利息を取られてしまうこともあります。
インターネットやスマホを活用した手口は今後も増え続けるものと予想できます。
闇金はお金に困っている人の情報をどうやって知るの?
もし闇金から自宅にDMが送られてきたり、電話、FAX、メールが届くようなことがあったら、それは個人情報をどこかから知られていることになります。
闇金がお金に困っている人の個人情報を把握する手段も知っておきましょう。
「官報」をチェックしている
官報は国が発行している機関紙です。
官報には公告として個人再生・自己破産をした人の名前と住所が記載されることになっていますので、官報をチェックすれば個人再生・自己破産をした人の情報がすぐにわかってしまうんです。
闇金はこの官報をチェックしていると言われています。
債務整理をした人は生活再建までに時間がかかることもありますし、5〜10年間はお金を借りることができません。
こういった人たちを狙って「即日融資可能です」などとDMを送るのが闇金の常套手段なのです。
以前にも闇金と知らずに利用してしまっている(個人情報を握られている)
以前にも闇金を利用したことがある場合は、個人情報を把握されているので何度も連絡がきてしまいます。
闇金と知らずにお金を借りてしまったり、融資には至らなかったけど申し込みをしてしまった場合も同様です。
闇金同士の繋がりで個人情報を売られてしまうこともよくあるので、1度でも利用してしまうと次から次に勧誘が来てしまうこともよくあります。
闇金からお金を借りてしまうとどうなるの?
「闇金からお金を借りると怖い」とよく聞きますが、実際にどのようなことが起こるのでしょうか。
法外な利息を要求される
闇金は利息で稼いでいるので、間違いなく法外な利息を要求されます。
以前よく言われていたのは「トイチ」でした。
これは10日で1割の利息が発生するということなのですが、最近ではトイチで貸し付けている闇金は少なく、「トサン」「トゴ」などで貸すケースが横行しているようです。
トサンなら10日で3割、トゴなら5割も利息が増えることになるので恐ろしい金額です。
もちろん、正規の消費者金融がこんな法外な金利を要求することは絶対にありません。
返済しないと脅される
闇金は、お金を貸すときは優しい態度で接してきますし、利息の返済を続けている間は親しみやすい雰囲気で対応してきます。
しかし、返済が滞ってしまったら途端に態度が変わります。
ただ最近は家まで取り立てにきてドアを蹴るなどの暴力行為が行われることはありません。
こういったことを行なってしまうと通報・逮捕の原因になるので、わかりやすい暴力行為や脅しは減っているのです。
ただし、何回も何回もしつこく電話をかけてきたり、「家族と友達に闇金から借りていることを知られてもいいの?」などと、精神的なプレッシャーをかけてくるなど、別の形で厳しい取り立てを行なってくるので非常にタチが悪いです。
完済させてもらえない
意外に思われるかもしれませんが、闇金は貸したお金を完済されることを嫌います。
これはなぜかというと、全額返済されてしまうと利息が取れなくなってしまうから。
長く借りてもらって長く利息を取り続けることも闇金の狙いなのです。
そのため、完済しようとすると「今は担当者がいないから」「今は返済先口座がわからないからこちらから連絡する」などと言って、完済させないようにしてきます。
しかし、利息は日毎に増えていくことになるので非常に悪質です。
犯罪への加担を要求されることもある
どうしても返済ができなくなってしまった場合には、犯罪に加担させられることもあります。
例えば、携帯電話の契約です。携帯の契約にも個人情報の登録が必須なので、返済不能になってしまった人を脅して契約させるのです。
他にも、銀行口座の契約、振り込め詐欺、違法薬物などの運び屋を持ちかけられることもあるようです。
絶対に犯罪には加担しないようにしましょう。
個人情報を他の闇金・悪質業者に流されてしまう
闇金を1度でも利用すると、個人情報を悪用されることになります。
情報は他の業者に簡単に売られてしまい、別の業者からも融資の勧誘がきてしまいますし、押し貸しなどの二次被害にあってしまうこともあります。
闇金と知らずにお金を借りてしまった!どうすればいいの?【対応策】
闇金からお金を借りてしまうと、とても面倒で怖いということがお分かりいただけたかと思います。
しかし、万が一すでに闇金からお金を借りてしまっている場合でも、対処することは可能です。
お金を返す前に闇金対応に強い弁護士・司法書士に相談すること
闇金トラブルを相談できる窓口はいくつかあるのですが、闇金ときっぱりと縁を切って今後も被害を被らないように徹底的に対処したいなら「弁護士・司法書士」に相談するのが一番です。
弁護士・司法書士への相談は、被害を最小限に食い止めるために真っ先にやるべきことと言っても良いくらい大切なことです。
弁護士・司法書士は闇金対応を業務として引き受けてくれるので、今後一切取り立てをしないことを約束させるまで闇金と粘り強く交渉をしてくれます。
⇒闇金問題を専門家に相談して嫌がらせストップ!費用・流れ・必要書類
闇金は賢い人を嫌います
闇金は借金にあまり詳しくなく、利息を払い続けてくれる人をカモにしています。
長い間カモになってもらうために、あらゆる手段で脅しをかけて誰にも相談できないような状況を作るのです。
この「人に相談しにくい状況を作る」というのも闇金の手口なので、決してハマってはいけません。むしろ、弁護士・司法書士には1日でも早く相談をしてください。
弁護士・司法書士はすぐに動いてくれますし、闇金側もあなたが「弁護士と契約をするような賢い人」だとわかると、これ以上関わると摘発の可能性も出てくると判断し、意外とあっさり手を引いてくれることもあります。
なお、闇金が脅しをかけてくる時に、「闇金から金を借りた方も違法だから警察や弁護士に言ってもムダ」などと言って脅してくることもあるようです。
しかし、闇金とは知らずにお金を借りたのであれば、違法ではなく、むしろ被害者です。
闇金が、お金を借りる側も違法と屁理屈を言うのは、弁護士や警察に通報させないための手口ですので「自分も違法行為をしてしまった・・・」と思い悩む必要はありません。
一人で考え込まずに、なるべく早く弁護士・司法書士に相談するようにしましょう。
闇金は面倒なことを嫌います
闇金は法律の専門家である弁護士・司法書士と戦って面倒なことになるのを嫌います。
負け惜しみの言葉を吐くことはありますが、抵抗しすぎると警察への通報から逮捕に至ってしまう可能性が高くなってしまうので、弁護士・司法書士が関与するだけでピタッと嫌がらせをやめてくれるケースも多いのです。
闇金対応に慣れている弁護士・司法書士に闇金トラブルを相談すると、早ければその日のうちに闇金にコンタクトをとり、話をつけてくれることもあります。
費用はかかってしまいますがスピーディで確実に闇金と縁を切れる方法ですので、「闇金と関わってしまったら闇金対応に強い弁護士・司法書士に相談する」ということをぜひ覚えておいてください。
自分で闇金と交渉することはできる?
闇金に自分で交渉することはあまり効果的ではありません。
なぜかというと、お金を借りている立場ということもあるので逆に脅されてしまったり、逆恨みによる報復の可能性もあるから。
闇金が弁護士・司法書士を嫌うのは、自分たちが法律を無視した悪質なやり方をしている自覚があり、法律の専門家である弁護士が本気になると勝ち目がないことがわかっているからなんです。
弁護士・司法書士から闇金への連絡は、「これ以上悪さをするとこちらも黙ってはいませんよ」という警告だから非常に効果的なのであって、残念ながらお金を借りている本人からの警告には説得力はないのです。
⇒闇金問題を専門家に相談して嫌がらせストップ!費用・流れ・必要書類
警察に相談してもいいの?
闇金問題を警察に相談することも可能です。
ただ、警察が闇金にすぐに連絡して、「これ以上取り立てをやめなさい」などと伝えてくれることはまずありません。
警察は、相手が闇金だと確信を持てないと動くことができませんし、闇金の実態を調査するには何ヶ月も時間がかかることもあるのです。
また、警察には民事不介入の原則があるので、「ただのお金の貸し借りの問題」と思われてしまうと対応してもらうことはできません。
緊急時には110番を!
ただし、脅されていて怖い、家に取り立てにきてドアのすぐ外に立っているなど、不安なことがある場合はすぐに警察に相談してください。
こういう緊急事態に頼りになるのはやはり警察です。
闇金(悪質業者)に関わってしまったら弁護士・司法書士に相談を
弁護士・司法書士は、闇金とは知らずにお金を借りた人の代理になって、闇金と最後まで戦ってくれる存在です。
闇金対応を多くこなしてきた弁護士・司法書士は、うまく交渉するコツを熟知していますので、自分だけではどうにもならないことでもしっかりと解決してくれます。
闇金とは知らずにお金を借りてしまったらとても焦ってしまうと思いますが、まずは落ち着いて闇金対応に強い弁護士・司法書士を探してください。
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