不要不急の外出自粛時 お金の使い方の変化【500人調査】生活費や収入の増減は?約36.0%が貯金を取り崩している
2020年5月4日に、緊急事態宣言が同6日から31日まで延期とされることが発表され、私たちの生活はますます先行きが見えなくなっています。
「普通に働いて、日々の買い物をして、お休みの日には家族で出かける」という、これまでの当たり前がすでに当たり前ではなくなった今、お金の使い方にどのような変化が起こっているのでしょうか。
「外出自粛で生活費は減ったのか?増えたのか?」「外出自粛の影響で収入は減ったのか?」「リモートワークで仕事をしているのか?」「生活費は足りているのか?」などなど、500名にアンケート調査を行いましたので結果をお知らせいたします。

はじめに:アンケート回答者の属性など

| 年齢 | 20歳未満:3名 20代:125名 30代:199名 40代:120名 50代:44名 60代:8名 70代以上:1名 |
| 職業 | 正社員:167名 パート・アルバイト:80名 派遣社員:20名 契約社員:23名 専業主婦:81名 学生:18名 個人事業主(フリーランス含む):70名 会社役員:1名 公務員:2名 無職:30名 その他:8名 |
| 現在の業務形態 | 勤務先へ出勤している:131名 自宅(リモートワーク):121名 自宅と勤務先の両方で仕事をしている:82名 仕事をしていない:166名 |
※N=500名
1.あなたの年齢を教えてください

| 年齢 | 人数(割合) |
| 20歳未満 | 3名(0.6%) |
| 20代 | 125名(25.0%) |
| 30代 | 199名(39.8%) |
| 40代 | 120名(24.0%) |
| 50代 | 44名(8.8%) |
| 60代 | 8名(1.6%) |
| 70代以上 | 1名(0.2%) |
回答者は30代の方がもっとも多く199名、20代が125名、40代が120名と続きます。
2.あなたの職業(雇用形態)を教えてください

| 職業(雇用形態) | 人数(割合) |
| 正社員 | 167名(33.4%) |
| パート・アルバイト | 80名(16.0%) |
| 派遣社員 | 20名(4.0%) |
| 契約社員 | 23名(4.6%) |
| 専業主婦 | 81名(16.2%) |
| 学生 | 18名(3.6%) |
| 個人事業主(フリーランス含む) | 70名(14.0%) |
| 会社役員 | 1名(0.2%) |
| 公務員 | 2名(0.4%) |
| 無職 | 30名(6.0%) |
| その他 | 8名(1.6%) |
雇用されている方で1番多いのが、正社員の方で167名、次にパート・アルバイトの80名、契約社員23名、派遣社員20名、公務員2名となっておりますが、個人事業主(フリーランス含む)の方が70名となっており、パート・アルバイトの方の数に迫る勢いになっています。
3. 現在は自宅(リモートワーク)でお仕事をされていますか?

| 自宅(リモートワーク)でお仕事をされていますか? | 人数(割合) |
| 勤務先へ出勤している | 131名(26.2%) |
| 自宅(リモートワーク) | 121名(24.2%) |
| 自宅と勤務先の両方で仕事をしている | 82名(16.4%) |
| 仕事をしていない | 166名(33.2%) |
リモートワークだけでお仕事をしている方が全体の約25%になっています。
日本は国際社会の中でもIT化が非常に遅れていると言われていますが、「仕事をしていない」と回答した166名の方の中には出勤自粛等の働けない状況のために、働きたくても働けない方もいらっしゃるでしょう。
自宅(リモートワーク)ができない業種ももちろんありますが、日本のIT導入がもっと進んでいたらこの数字は違っていたかもしれません。
4.不要不急の外出は控えていますか?

| 不要不急の外出を控えていますか? | 人数(割合) |
| 不要不急の外出を控えている | 452名(90.4%) |
| たまに不要不急の外出をしてしまう | 38名(7.6%) |
| 通常通り出かけている | 10名(2.0%) |
人と人との接触を8割減らすことが必要とされていますが、9割を超える452名の方が「不要不急の外出を控えている」と回答しています。
意識を高く持って生活している方が非常に多いことがわかる結果となりました。
メディアではどうしても「自分は大丈夫」「これくらいならいいだろう」という考えの元に行動している様子が取り上げられやすいですが、「不要不急の外出自粛」を心がけている方が圧倒的に多いということがわかりました。
5.外出自粛で生活費は減りましたか?増えましたか?

| 生活費は減りましたか?増えましたか? | 人数(割合) |
| 生活費が減った | 165名(33.0%) |
| 生活費が増えた | 145名(29.0%) |
| 生活費は普段と変わらない | 190名(38.0%) |
通勤・通学ができなくなっている状況が続いていますが、「生活費は普段と変わらない」という声がもっとも多いという結果になっています。
続いて「生活費が減った」が33.0%なので、「不要不急の外出を心がけても生活費は変わらない、または減った」と感じている方が約7割となります。
6.外出自粛の影響で増えた出費は?(複数回答可)

| 外出自粛で増えた出費は? | 件数(割合) |
| 食費 | 310件(29.1%) |
| 電気代 | 242件(22.7%) |
| 日用品 | 158件(14.8%) |
| 医療用品・衛生用品 | 114件(10.7%) |
| 通信費(インターネット・電話) | 82件(7.7%) |
| 増えた出費はない | 77件(7.2%) |
| 娯楽費 | 30件(2.8%) |
| 教育費 | 21件(2.0%) |
| その他 | 17件(1.6%) |
| 美容用品 | 9件(0.8%) |
| 交際費 | 3件(0.3%) |
| 旅費交通費 | 3件(0.3%) |
| 洋服代 | 1件(0.1%) |
※N=1,067件
外出自粛期間で増えた出費について複数回答可で回答していただいたところ、もっとも多いのは「食費」で29.1%、続いて電気代が22.7%となっています。
日常のほぼすべての食事を自宅でいただくことが余儀なくされている今、食費が占める割合が多くなってしまうことは容易に想像できます。
家の中で使用する日用品もいつもより減りが早いと感じている方も多く、14.8%が日用品の出費が増えたと感じています。
また、単純に外出自粛で自宅にいる時間が長くなることで、電気代や通信費が増えてしまうことも現実問題として浮き上がってきています。
7.外出自粛の影響で減った出費は?(複数回答可)

| 外出自粛で減った出費は? | 件数(割合) |
| 交際費 | 345件(25.3%) |
| 旅費交通費 | 268件(19.7%) |
| 娯楽費 | 248件(18.2%) |
| 洋服代 | 212件(15.6%) |
| 美容用品 | 120件(8.8%) |
| 食費 | 58件(4.3%) |
| 減った出費はない | 44件(3.2%) |
| 日用品 | 15件(1.1%) |
| 教育費 | 14件(1.0%) |
| その他 | 12件(0.9%) |
| 通信費(インターネット・電話) | 11件(0.8%) |
| 医療用品・衛生用品 | 8件(0.6%) |
| 電気代 | 7件(0.5%) |
※N=1,362件
不要不急の外出自粛ということで、交際費(25.3%)、旅費交通費(19.7%)、娯楽費(18.2%)、洋服代(15.6%)といった対外的な活動に関する出費が明らかに減っていることがわかります。
また、美容用品(8.8%)の中には、「行きたくても美容院に行けない」という心の声も聞こえてきそうです。
8.外出自粛の影響で収入は減りましたか?増えましたか?

| 収入は減りました?増えましたか? | 人数(割合) |
| 収入は変わらない | 261名(52.2%) |
| 収入が減った | 238名(47.6%) |
| 収入が増えた | 1名(0.2%) |
「収入は変わらない」が52.2%、「収入が減った」が47.6%なので、収入面では変化がない方の方がやや多いという結果になりました。
ただ、「勤務先へ出勤している」、「自宅(リモートワーク)」、「自宅と勤務先の両方で仕事をしている」と回答した方の合計は334名で、そのうち「収入が減った」と回答した方は163名となっていました。
約半数の方が「仕事は継続できているけど収入は減っている」と感じていることになります。
9.自宅作業可能な副業をしていますか?

| 自宅で副業をしていますか? | 人数(割合) |
| 自宅で副業をしていない | 197名(39.4%) |
| 自宅で副業をしている | 303名(60.6%) |
6割を超える方が「自宅で副業をしている」と回答しており、収入維持(またはアップ)を意識していることがわかります。
10.貯金はいくらありますか?

| 貯金はいくらありますか? | 人数(割合) |
| 貯金ナシ | 52名(10.4%) |
| 50万円未満 | 112名(22.4%) |
| 50万円以上100万円未満 | 71名(14.2%) |
| 100万円以上200万円未満 | 75名(15.0%) |
| 200万円以上300万円未満 | 40名(8.0%) |
| 300万円以上400万円未満 | 28名(5.6%) |
| 400万円以上500万円未満 | 31名(6.2%) |
| 500万円以上600万円未満 | 20名(4.0%) |
| 600万円以上700万円未満 | 13名(2.6%) |
| 700万円以上800万円未満 | 10名(2.0%) |
| 800万円以上900万円未満 | 9名(1.8%) |
| 900万円以上1000万円未満 | 5名(1.0%) |
| 1000万円以上 | 34名(6.8%) |
貯金額は「50万円未満」の方がもっとも多く22.4%、「100万円以上200万円未満」の方が15.0%、「50万円以上100万円未満」の方が14.2%となっています。
11.生活費は足りていますか?

| 生活費は足りていますか? | 人数(割合) |
| 足りている | 279名(55.8%) |
| 足りないので貯金を取り崩している | 180名(36.0%) |
| 足りないので支援制度を受けている(受ける予定) | 21名(4.2%) |
| 足りないので借金をした(する予定) | 14名(2.8%) |
| 足りないので保険等を解約した | 6名(1.2%) |
半数以上の方が外出自粛時でも生活費が「足りている」と回答していますが、36.0%の方が「足りないので貯金を取り崩している」と回答しています。
新型コロナウイルス問題解決の希望がまだ見えてこない状況の中で、支援制度・借金を考えている方が少数ながらいることも深刻です。
まとめ:不要不急の外出自粛時によるお金の使い方からわかること
ご自身が感じている日常生活との変化と比べていかがでしょうか。
仕事は継続できていても「収入が減った」と感じている方が47.6%と約半数という状況で、「生活費が増えた」と「生活費は普段と変わらない」と感じている方の合計は67.0%となっています。
見通しが立たないこと、外出自粛によるストレスなど、心が折れてしまいそうな状態が続いていますが、10万円の特別定額給付金が決定しています。
紆余曲折あり、ようやく始まった国民への直接給付支援ですが、今回のアンケート結果を鑑みるとこれだけで事足りるのかは疑問が残るところです。
ご協力いただいた方々の声、市民の声がしかるべきところに届くことを願うばかりです。
調査目的:不要不急の外出自粛時のお金の使い方の変化、収入の増減などを調べる
アンケート方式:選択式のWEBアンケート
調査媒体:クラウドワークス
有効回答数:500
調査期間:2020年5月2日・3日の2日間
このサイトの監修者
このサイトの監修者は、株式会社タンタカの代表取締役「丹野貴浩(⇒プロフィールはこちら)」で、簿記1級の資格を持ち、10年以上、クレジットカードやローンなど金融系のWEBメディアを運営・管理している実績があります。

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